腐男子先生シリーズ | ナノ
(腐男子先生と化学教師)
ちなみに、俺の担当教科は化学だ。
新米だからということで、さっきの不良クラスとその隣のクラスを受け持ってる。
でも、別に怖い奴等でも悪い奴等でもないしなぁ。
ちょっと覚えが悪くて、俺の仕事が増える部分はあるけど。
萌だってたくさんあるし、けっこう毎日楽しく教えさせてもらってる。
・・・表面上は、ずっと俺様な態度を崩さないんだけどね―。
「よぉ」
化学教師の職員室の扉を開きつつ声を掛ければ、見なれた白い背中がひとつあった。
「・・・あぁ、おまえか」
俺以外にはあまり人を見かけない部屋にいたのは、いつでも白衣で薄いフレームの若い男。
長身、スタイル良し、サラサラの茶髪、優秀な頭脳、冷静な性格。
しかも冷たく整った顔で、ばりばりサド。
鬼畜で眼鏡なのか、素晴らしいな、萌えるとも・・・!
実はこの学園で一番仲が良い教師なんだが、こいつと話すたびに俺は心の中でニヤニヤしてる。
仕方ないだろ!こんな完璧な萌え存在なんだからっ!
「また貸切状態か、」
がらんとした職員室を見渡しつつ、肩を竦める。
乱雑な机の上からして、この職員室はちゃんと使用されている。
だが、他の教師は、何故だか妙なほど、この職員室を留守にしているのだ。
4月当初はもっと普通に過ごしてた気がするんだけどなぁ・・・。
みんなどこで何してんのかな。
・・・みなさん、そろいも揃って、どこでナニしてんのかなっ!?
とまぁ、冗談はさておきだ。
俺はオヤジ受けもオヤジ攻めも好みじゃないからな。
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