腐男子先生シリーズ | ナノ
(2)


どこに向かってるかって、そりゃあ残るはあそこしかないでしょ。
ほら、大切な萌えスポット。

その名もずばり、保健室。

ちなみにこの学園には3つ保健室がある。
ありすぎだっつうの。
自重しろよ、金持ち。常識学べよ。

ひとつは生徒会やら風紀専用、ひとつは不良専用なんだけどな。

それで俺は、不良専用の第三保健室に向かってるわけだ。
第一保健室はさすがに行けないし、第二保健室はここからじゃ遠い。

「…はぁ、」

萌えが足りない。
保健室に行って、萌えが見たい。
だけど、気が重いのも事実だ。

だって、第三保健室の保険医はすげぇんだよ。
何がって、なんかいろいろすげぇんだよ。

まず、かなりの色男でフェロモンたっぷりな美形。
そんでもって、かなり悦楽主義者、セフレたくさん。
立場を利用して、保健室でことに及んでることも重い。
チワワちゃんとか連れ込んでな。

ちなみに、この保険医がいない時は不良が盛ってたりする。
不良×不良とか、まじ悶えるから…!


まあ、かなりナイスで萌える攻め要員…なはずだけどなあ。
なんか、嫌なんだよ。

なんかさ、悪寒がするわけ。


「わぁお、おはよ。なに、抱かれたくなっちゃった?」


ほら、こんなふうに。

いきなり耳元に吹きつけた生暖かい風に、ぞわりと肌があわ立った。


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