短編 | ナノ
(相乗効果)




「ハッピー ハロウィン!」

なんて幸せな響きだろう。
年1回のいたずらの日。

「トリック オア トリート!」

にこやかに両手を差し出すと、同じように両手を広げて抱きしめられた。
いつでも温かくて安心する腕だ。
何があっても、どんな俺でも受け止めてくれそうな。


「…って、違ぁう!お菓子は無いの?」

いけない。
思わず流されそうになった。

不満を込めて見上げると、相手はにっこりと笑っていた。

「あるけど、おまけでイタズラもしてあげようか。」


あ、お菓子あるんだ。わぁい!
…って、違ぁぁう!

「お菓子ありがとう、でもいたずらするのはこっちだよね!?」

さらっと流されそうになったけど!
必死に突っ込むと、笑顔の彼にキスされた。
俺の喜ぶイタズラだからって、ごまかすな、バカ。





ところがビックリ。
一枚上手の彼のキスは、なんと甘い甘いイチゴ味だった。





(行事とカップルは相乗効果!)

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