27.一息


確かにうるさかった。

それは認める。

いやだがしかし!

コレはないよ。

でかすぎるでしょ!?

船だよ船!

大事なことだからもう一回言うね。

船だよ船!!


「船だよね!?」

「当たり前ぇだろうがよい」


うっわ、あり得ぬ…


「お!さやかちゃん来たな!」


台所…というかキッチンスペースからひょっこり出てきたのはサッチさん。

と、その前のカウンターに。


「…ビスタさん?」

「やあ」


私はビスタさんのいるカウンターに早足で行き、ひょいっとその手元を見た。


「一服ですか?」


掴まれていたのは既に飲み干されていた、何かの入っていたカップ。


「ああ、少しな。だがもう戻る」

「えー」


良ければご一緒しようと思ってたのにと言うと、もうそろそろ摘み食いのためにエースが来ると教えてくれた。

摘み食いって…

いいのかそれ。

…待ってちゃダメかなー。

でもまあここが最後なら待っててもいいよね。

ビスタさんが食堂から出て行くのを見送ってからカウンターに腰掛ける。

そして首だけで後ろを向いた。


「マルコさん一服します?」

「…、」


言うと少しの間の後、スタスタとこちらに歩いてきた。

やっぱり歩くの速い。

変なとこで紳士だ。


「……」


本当は一緒は気にくわないが、案内はしてくれたんだ。

ほら、バナナも熟成させるために寝かすでしょ?

マルコさんも休まなきゃね。


「…今失礼なこと考えたろい」


ぎ、疑問符無しできたか…!

これは手強いぞ。

恐るべしバナナ…!








一息つくこと


休憩というものは大切で


[ 29/54 ]
[*prevnext#]
[mokuji]

top


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -