27.一息 確かにうるさかった。 それは認める。 いやだがしかし! コレはないよ。 でかすぎるでしょ!? 船だよ船! 大事なことだからもう一回言うね。 船だよ船!! 「船だよね!?」 「当たり前ぇだろうがよい」 うっわ、あり得ぬ… 「お!さやかちゃん来たな!」 台所…というかキッチンスペースからひょっこり出てきたのはサッチさん。 と、その前のカウンターに。 「…ビスタさん?」 「やあ」 私はビスタさんのいるカウンターに早足で行き、ひょいっとその手元を見た。 「一服ですか?」 掴まれていたのは既に飲み干されていた、何かの入っていたカップ。 「ああ、少しな。だがもう戻る」 「えー」 良ければご一緒しようと思ってたのにと言うと、もうそろそろ摘み食いのためにエースが来ると教えてくれた。 摘み食いって… いいのかそれ。 …待ってちゃダメかなー。 でもまあここが最後なら待っててもいいよね。 ビスタさんが食堂から出て行くのを見送ってからカウンターに腰掛ける。 そして首だけで後ろを向いた。 「マルコさん一服します?」 「…、」 言うと少しの間の後、スタスタとこちらに歩いてきた。 やっぱり歩くの速い。 変なとこで紳士だ。 「……」 本当は一緒は気にくわないが、案内はしてくれたんだ。 ほら、バナナも熟成させるために寝かすでしょ? マルコさんも休まなきゃね。 「…今失礼なこと考えたろい」 ぎ、疑問符無しできたか…! これは手強いぞ。 恐るべしバナナ…! 一息つくこと 休憩というものは大切で [*prev|next#] [mokuji] top |