短編 | ナノ

位置



 通学路の隅にお寺サンのような建物があった。
 何をしてるンだか解らないので、ソコは、近隣住民から「怪しい新興宗教の建物だ」と決め付けられており普段から人通りが少ない。深夜となれば寄り付く人間は一人たっても居ないので、度合い、酔い醒しの散策に都合が良く、ゼミの集まりを抜けるとわたしは決まってソノ敷地を歩いていた。
 世の中の十九歳の学生は大概分不相応な酒に溺れている。だから道端で電信柱に掴まりながら嘔吐しているその人もわたしと同じくなれない酒に胃がひっくり返っているモノだと思っていた。

 ソノ人は肩の位まである髪を一点に引っ詰めて、しかし多過ぎる後れ毛を遊ばせている。わたしの育った田舎では長髪は女子の特権だったけれど、ココは都心である。ジエンダーとか考えながら、ソノ肩幅とか呻く声の低さにわたしは恐る恐る、男性を懸念して声を掛けた。

「あのー、お兄……さん、大丈夫? 水持ってるんだけど飲みます?」
「結構、です、おえぇぇ」
「(よかった、男だった)」

 店を出てすぐにジャンプの立ち読みに寄ったコンビニで、なけなしの良心に従って飲みもしない水を買っていたのだ。拒絶する彼が遊ばせているつもりの髪は唾液と吐瀉物に汚れている。ソレがばっちいから飲料水を拒んだソノ頭にわたしはペットボトルをひっくり返していた。
 ドボドボと、勢い無く降り注ぐ不意な雨に彼は「信じられない」と言わんばかりに目を丸くしている。わたしを憎むばっかりに嘔吐の倦怠感は去ったらしく、ハツラツとした(けれどどこか怪しげな)目許が光った。

「……やってくれましたね」
「あ……あの、君いくつ?」
「謝罪は」
「ごめんなさい。君何歳? 名前は?」
「誠意が足りない。夏油傑、高校四年生になるかな」
「留年!」
「高専生なので」
「光線?」
「高等専門学校」
「あー、高専ね!」

 吐瀉物はほぼ胃液らしい。袖で彼が口許を拭った。ソレから水の滴る額を払い「君は」と口にした。名前と大学名と、学年を言ったら彼は自分と同い年であることに安心したのか馴れ馴れしい声色で身の上を語り始めた。
 ソノ話を統括するに、この都会っぽくない敷地は宗教系の教育機関らしい。経済学部に進学したクセに宗教とか、哲学とか、ソウ言った金にならない学問に興味を持っていたわたしはすぐに夏油くんの話に惹かれていた。
 ソレがわたしと夏油くんとの縁の始まりである。






 アレ以来わたしはゼミの集まりに顔を出さなくなって、ただ午前一時の周辺を訪れては電信柱に嘔吐する夏油くんと談笑している。宗教系の学校と謂うのだから余程の荒業をしているのだろう、彼は毎週末になると寮を離れてコノ場所で口にしたモノ総てを吐き出している(らしいが、わたしにはソノ吐瀉物は不透明の水みたいな塊にしか見えなかった)。

「地獄巡りしたい」
「殊勝なものだね」

 夏油くんとの雑談を重ねる事三ヶ月、梅雨が明けて夏の不快さが垣間見える夜だった。こうして週末の飲み会をサボるわたしは周囲から距離を置かれるに至り、ただ聞こえるような声量で別府温泉の思い出話をされるンだから思わず口にしてしまったのである(わたしの実家は貧乏で温泉旅行ナンテやったことも無かったのだ)。
 彼は、夏油くんはわたしの語る(しかし他人から盗み聞いた)地獄巡りを心底興味深く聴いてくれた。この人は恐らく死ぬ程真面目なンだろう、地獄に関わらずわたしの話は日常の口に至るまで常日頃から全部聞いて、全部肯定してくれている。

「夏油くんって仏教とかの学校なんだよね? 地獄とか詳しいでしょ」
「別府の地獄と仏教の地獄は全く違うよ」
「へー、わたしが見たいの、青いやつ。何地獄だっけ」
「海地獄」
「やっぱ詳しいじゃん! 自然界ってあんまり青色無いし見てみたいんだよね」

 言うと彼はわたしを小馬鹿にするみたいに嗤いながら人差し指を突き立てた。空。高校生のクセに生意気である。確かに日中の晴れ間は青が拡がっているがわたしが求めるところの「あお」はソレとは違う。

「そうじゃなくて、真っ青な植物とか見たこと無いでしょ?」
「青は食欲減退色だからね。植物もわざわざ嫌われるような色はしないよ」
「ってことはわたし植物以下?」
「ナマエはたまにはゼミとかサークルの集まりにも顔を出した方がいい」

 人との繋がりは何よりも重要なのだと語りながら夏油くんは胃液みたいな、ゼリーみたいな、水みたいなモノを口から吐き出している。水よりもカルピスの方がサッパリ出来るって聞いたので手渡すと「僕と君の繋がりみたいにね」と彼は笑った。なるほど、わたしと夏油くんは水みたいな地獄で繋がっているらしい。
 斯く、取り止めの無い会話を経てわたし達は着実に距離を詰めていた。待合せの約束もしていないのに夏油くんは必ず高専前の電燈下でわたしを待っているし、わたしも灯りに集る夜蛾のようにソコを目指している。ただわたし達は哺乳類なので大概どちらかが電信柱に吐瀉物を引っ掛けていた。

「ナマエは文系の学生だろう?」
「バレた? 近くの経済学部、でも卒業したら何の役に立つかわかんないよねー、戦争とか災害とか起こったら株価とか一発だし」
「少なくとも私が学んでいるものよりは役立つと思うけどね」
「何に?」
「就活に」
「終活になら役に立つんじゃないの?」

 言うと彼は苦笑しながら足元の石を蹴っ飛ばした。曰く、中学時代の成績は最上位だったらしい。周囲の人間総てが凡庸に見える程度には賢く、しかし家系が足を引っ張って自由な進路を選べなかった。
 もし僕がさ、と、身の上話ついでに夏油くんが言った。言ったっ切り何か口籠もって、空を見上げたり髪をクルクル指に巻きつけたりしてヤッパリ苦笑している。

「……何でもない。そろそろ帰りなよ、明日は補修があるんだろ?」

 結局何も言わず彼は会話ごと切り上げたから、あーそう言うことかーって納得してしまった。我ながら自意識過剰で恥ずかしいのだが続く言葉なら解っている(先日の宗教学の講義で仏僧は禁欲に努めなければならないとか習ったのだ。わたしは宗教学が好きだった)。

「そうだね。あー、大学生にもなったのに英語とかほんと無理ー。夏油くんって英語ペラペラ? 中国語とかの方が得意?」
「日本で手一杯だから全くだよ」
「アハハ、役立たずー。夏油くんさ、変な高専じゃなくて大学とか行けばよかったのに。工業系の。そしたら車検とか頼めたのになア」

 だからわたしは茶化す他無いのだ。夏油くんが、わたしの意図を透かしたみたいに笑った。今まで見た中で一等爽やかな笑顔だった。






 大学二年に上がった頃にはわたしはゼミの飲み会どころかメンバーからも外されていた。付き合いが悪い、ソレだけの理由が文系学生には死活問題になる。ただ宗教学とか哲学とか(あとミクロとかマクロの経済学とか)、いくらでも単位を取る術はあるので留年も気にせずに独り学業を謳歌していた。
 とは言え景気の良いスタートを切ることができなかったわたしは勉強もバイトもおぼつかず毎日陰鬱と過ごしていいた。
 田舎から出てきたピカピカの学生はこの都会の男児にはさぞ都合良く見えるようで、色恋沙汰に騙されては手首を切る思いで過ごしている(大体わたしは人恋しかったのだ。そうでなければあの日素知らぬ長髪に声を掛けるわけがない)。失恋にも満たない感覚に精神を擦り減しながらも皮一枚で生きられるのはコノ場所があるからだろう。
 夏油くんは相変わらず週末になると電燈下に居て、ドラマとか、天気とか、肩凝りとかソーシャルゲームとか些細な話題を提供してくれている。
 自分の事はほとんど話さない彼は、一度だけ高専の親友の話をしてくれた。すっごく才能がある人らしい。

「天才ってやつだよ。きっと私は一生彼に敵わない」
「ふーん、そんな凄い人なら死にたくなることとか無いんだろうね」

 この頃にはわたしは毎日死ぬことばかり考えていて、突拍子無くそんな返事をしてしまったのだ。一瞬びっくりしたように(最初に会った時と同じように)彼は目を丸くした。瞬間、法事でお経を上げた後のお坊さんみたいな柔らかい色に目が変わる。

「実は自殺って、仏教上タブー視されているわけでも無いんだ。むしろ仏陀……教祖は死ぬことを許容している。勿論場合によっては、って前提は付くんだけどね」
「へー、意外。自殺したら地獄に落ちるって思ってた」
「私も意外だな。ナマエのことだからそもそも地獄があるかどうかわからない、とか言うと思ってたよ」

 やっぱり夏油くんはわたしのことをよく理解してくれている。口にはしたもののその通り、地獄なんて想像上の物を信じる気にはなれないのだ。わたしの中で地獄といえばいつか話した温泉街である。

「やっぱりさ、地獄巡り行こうよ、別府。夏油くん免許持ってる?」
「いいや。そんな時間無いし、都心じゃ必要ないからね」
「だったらわたし明日から車校行くよ。オートマ限定で良い?」
「ナマエの運転は不安だな」
「わたしも不安だから本腰入れて念仏唱えといて」

 翌日わたしは親のお金で自動車学校に通い始めて、けれどソコでも他人の輪に入られず代わりに知らない男の人に騙されてしまった。どこに行ってもわたしは所謂「チョロい」女だった。
 コレ迄の人生でろくな人付き合いをして来なかったのだ、わたしは、誰かから必要とされるとソレ以上に頑張ってしまう。労働力とか性とか、求められたら百倍で返してしまうのだ。他人に嫌われたく無いのだ。
 そんな中で夏油くんだけはわたしと対等でいてくれた。週末の電燈下に居る彼はわたしに何も求めず、いや、強いて言えば水と背中を摩る役割だけを求めて、自分も苦しいだろうに努めて日常会話を繰り出すのである。明日は選挙があるとか、ケエタイで読んだマンガが面白かったとか、透明な泥を吐きながら彼はひたすら平均的な二十歳の話題を持ち掛けた。彼との時間が変ったのは秋に差し掛かる頃合いだった。

「最近思うところが多くてね」
「お寺と神社どっちに就職するとか?」
「まあ、そんなところかな。……私が守ろうとしていたものに自信が無くなってきたんだ」

 だったらわたしを守ってくれたら良いのに。

「ふーん、やっぱり夏油くんってさ、工業とか化学みたいな? 普通の大学入ればよかったのに」
「そしたら君と一緒に地獄巡りも出来たかもしれないね」
「理系は実験とかで忙しいから無理でしょ」

 笑うと彼も釣られたフリをして目を細める。夏油くんはヤッパリ透明の塊を吐き出しながら、普通とは何か問答を始めた。明治時代の普通にはケエタイは無かった、縄文時代の普通だったら呪術が受け容れられていた、平成の先では免許証が無くとも車を運転出来るだろう、もっと先では瞬間移動装置が完成しているとか、だとしたら海地獄も焦熱地獄も簡単に廻る事が出来るに違いない。
 トンチンカンな彼の発言を、わたしはハイハイと流して水を薦めている。夏油くんはあの日以来わたしに本心を表さないようになっていた。わたしに壁を作るようになっていたのだ。ソノ壁は、東西ドイツを埋めたソレよりも薄い割には強固な物だった。
 一旦拒絶したのは自分なのにソノ距離感がどうしようも無く悔しい。

「温泉旅行ってさ、何持っていけばいいのかな」
「大概の備品は旅館に備え付けてあるものじゃないかな」
「ホテルのリンスインシャンプーってバサバサになるの、夏油くん折角キレイな髪してるんだからよくないよ」
「君って裕福な家の子じゃなかったよね。どうしてホテルのアメニティに詳しいんだい?」
「……、……知ってるクセに」

 言うと夏油くんは作り笑いを始めて辞めた。わたしはとうの昔っから悪い男に騙されていくつものホテルを梯子していたのだ。大概、翌日にはお金と共に隣の人間は消えている。一瞬の潤いに反比例するように擦り減ってズタズタに乾いたわたしの心持ちにも彼は気が付いていたンだろう。だけれど夏油くんは素知らぬ顔をして、大学には旅行サークルってのがあるんだよね、とか知った口を聞いた。あるにはあるけれどわたしみたいな人間が誘われる筈が無い。
 そうして夏油くんは、引き攣った笑顔を極力崩さないように、口端に垂れた水を仏僧紛いな服飾で拭って、「今日はそろそろお開きにしようか」と言った。ソレから仕舞いに、「次は地獄巡りで会おう」と嘯いた。
 素直に頷いて見せるわたしの頭を彼はゆったり、叩く様に撫でて高専に消えて行く。夏油くんは消えて行く。その日からわたしは夏油くんに会えなくなってしまった。週末の電燈下には夜蛾が舞うばッかりで、あの艶っぽい長髪とか美しい吐瀉物とかは影も形も無くなってしまったのだ。






 結局わたしは大学四年生になれなかった。
 あの日から夏油くんとは一秒たっても会っていない。終わりに見た彼は吐瀉液に濡れた髪を束で揺らしながら丑満時に消えていた。若しかしたら彼は、あんまり淋しいわたしが見せた幻覚とか地縛霊とかソウ言う類なんじゃないかって思っていた。
 夏油くん、多分わたしがアノ後何をするか分かっていたのかもしれない。だから次は地獄巡りで会おうとか、免許も休みもお金も無いクセに軽率に言い放ったのだ。わたしは終わりの際までわたしを人間として取り扱ってくれた彼の事を考えていた。わたしは現世(げんせい)では畜生その他と差して変りの無い存在だった。
 夏油くんと、地獄巡りではなくて良いのだ。この電燈の下以外の場所で会いたかった。

「あーあ、来世があっても上手くやってける自信無いなー」

 お父さんお母さんごめんなさい。ついでに夏油くんもごめんなさい。友達の少ないわたしは短い遺書を一人暮らしの家に残して、目的地で助走を付けて飛んだ。自殺しても地獄には行けないんだったら、わたし、どっちにしても夏油くんと旅行になんて行けなかったんだ。






 真っ赤と真っ黒が同居するような場所を、素足にボロ切れ一枚で待たされている。黒いバケモノに前の人が蹴落とされた。悲鳴を上げながらその人は落ちて行く。
 いつからここにいるのかとかどうしてこんな場所があるのかとか、数えるのも飽きるぐらい列に並んでいるうちに考えることをやめていた。次はわたしの番だろう。バケモノが背中を蹴飛ばした。
 身体が八つ裂きよりも酷い形状になる様がハッキリと伝わってくる。わたしを蹴ったのとはまた別のバケモノが飛び散った内臓とか皮を食って、なのに気付けばわたしはまた最後尾に並ばされている。

「やあ」

 ここに来て悲鳴以外の声を聞いたのは初めてかもしれない。わたしの後に、いつか見たのと同じ服を着た彼が機嫌良く立っている。

「あ……」

 夏油くん久しぶり。って言おうと口を動かしたのに、永らく悲鳴以外の声を上げていなかったせいでうまく言葉が出てこない。
 わたしの状況とか、彼は承知しているようで「少しずつでいいよ」と彼はわたしの背中を摩った。あの電燈下でされていたのと同じ力加減だった。

「げとう、くん、なんで?」
「よりにもよって崖から転落するなんて方法を選んだからだよ。ごめんね、こんなことならちゃんと教えておけばよかった」
「そうじゃなくて、どうして」

 どうして夏油くんまでここにいるの。拙い日本語でも意図は伝わったらしく、彼は「どうしてだと思うかい?」とイタズラっぽく笑った。
 久方振りに見る夏油くんの顔と声がわたしに知性を呼び戻してくれる。もう何百年も何千年も使っていなかった脳はみるみる活性化されていった。

「この状況でもまだわからないかな」
「……うん、ぜんぜん」
「ナマエが地獄巡りしたいって言っていたから」

 わたしの順番がまた巡ってくる。ソレを、彼は押し退けて自ら勧んで針山に飛び降りて行った。呆然と列を外れるわたしをバケモノは引き戻さない。暫く経って、服が少しボロボロになった夏油くんが戻ってくる。
 涼しげな顔をした夏油くんは次もその次も涼しそうな顔で崖を落ちて行った。遂に、わたしと同じボロ切れみたいな恰好になった彼がもう一度「もう分かったかな」と問い掛ける。

「わかった」
「よかった。次の周で解答を聞こうかな」
「その前に、夏油くん」
「何だい?」
「前ってそんなに喋舌る人だったっけ」
「私にも色々あるんだよ」

 やっぱりここが地獄なんだ。
 あの電燈下とは打って変わって饒舌な彼は、一体何歳まで生きたんだろうか。会わなかった間もわたしのことを覚えていてくれたんだろうか。それか、たまたま知り合いに会ったから機嫌が良くなっているだけなんだろうか。
 無限みたいな時間を刺されて食べられ続けていたわたしにとってはそんな問答は些細な事でしか無かった。イッパイの亡者を蹴落としてまた夏油くんの順番が訪れる。ニコニコと言うよりはニヤニヤする彼にわたしはあの日みたいに「あのー、お兄さん、大丈夫?」と声掛けた。

「水は? いつかは頭から引っ掛けてくれたよね」
「ごめん、無い。ごめんね」
「冗談、気にしないよ」
「わたしが巡りたかったのってこんな本格的な地獄じゃなかったのになア」

 バケモノもわたし達のことを、崖には落とし飽きたらしい。次はあちらだと別々の方向を指差される。夏油くんに示された道は今いる場所よりもっと黒くて赤くて血腥い道で、わたしの進路は金色っぽい美しく舗装された階段である。

「行かないのかい?」
「地獄巡りには変わりないし、案内してよ。仏教系の学校卒なんでしょ? 色々雑学とか聞きたいかも」
「五京年も間が持つとは思えないんだけどなあ」
「その時は思い出話とか挟んでよ」

 多分天国に繋がる階段を背後にしてわたしは夏油くんと一緒に歩いている。時折、火の玉が道を照らしてくれた。その路は高専近くのまばらな街頭を思い出させてくれて懐かしさと恐ろしさが共存している。

「何したか教えてよ」
「そのうちね。それじゃあ次は衆合地獄にでも行こうか」

 彼は朗らかに地獄を進んでいく。地面は真夏のコンクリートみたいに熱くてわたしの素足を剥いでいくし、少し口を開くだけで内臓まで爛れるぐらい外気が痛かった。それでも、生きていた時よりはずっと気が楽なのでわたしは彼の背中を追った。

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