アトラクトライト | ナノ

 君だってわかるだろう(1/6)



青い炎に包まれた瞬間身体が動かなくなって、
次に目を開けると真っ暗な世界が目の前に広がっていた。



「ハル」



と、穏やかな声色で俺の名前を呼ぶ声が様々な音が遠くで聞こえる中でも鮮明に耳に届いた。
その声に答えたいのに、声が出ない、体が動かない。
早く捕まえないとまたいなくなってしまう。
そんな不安や絶望が胸を侵食する。



あの時、掴み損ねてしまったその手を、



「─────!」



今度こそ、この手の中に。







ブラド先生が通報していたみたいで…
敵が去った15分後、救急や消防が到着した。

生徒41名のうち、敵のガスによって意識不明の重体が15名、重・軽傷者が11名、無傷で済んだのは11名だった。
そして…行方不明2名。

プロヒーローは6名のうち1名が頭を強く打たれ重体。
1名が大量の血痕を残し行方不明となっていた。

一方敵側は4名の現行犯逮捕。
彼らを残し…他の敵は跡形もなく姿を消した。



僕らの楽しみにしていた林間合宿は最悪の結果で幕を閉じた。





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