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 備えろ期末テスト(2/4)



あれから時間はすぎて昼休み。
緑谷や飯田、轟たちと一緒に食堂へと来るとちょうど前の席には麗日、梅雨ちゃん、葉隠の3人もいて7人で昼ごはんを食べることに。

先程の俺の話を聞いていた緑谷が言葉を発する。



「ハルがゲームするの意外だったよ」

「昔から好きなんだよな〜。特訓とかに時間裂きたいから最近は頑張って抑えてるんだけど…」

「今回の期末は大丈夫?わからないところがあれば僕力になるけど───」

「今回は多分大丈夫!なんたって…飯田に協力してもらってるからな!」

「ああ。ゲームできないように僕が電源コードを預かってるんだ」

「的確だけど独特な対処法だね!?」



会話に花を咲かせ笑顔が零れる。
そこから自然と話題は期末テストのことに。



「普通科目は授業範囲内からでまだなんとかなるけど…演習試験が内容不透明で怖いね」

「突飛なことはしないと思うがなぁ」

「普通科目はまだなんとかなるんやな…………」



成績トップ勢の緑谷と飯田の話を聞き、13/21位の麗日は顔に影を落とす。
そんな麗日に続いて16/21位の葉隠と6/21位の梅雨ちゃんが話す。



「一学期でやったことの総合的内容」

「とだけしか教えてくれないんだもの、相澤先生」

「戦闘訓練と救助訓練。あとはほぼ基礎トレだよね」



相澤先生の話を素直に受け止めればそうなるけど……実際問題どんな課題が飛んでくるのかはなんとも想像が付きにくい。
初っ端の体力テストがあれだったからな……ただ今回は期末テスト。
相澤先生の一存では動けないからあの時より日まともな内容だと信じてる。

俺らに出来ることはとりあえず普通科目の点をしっかり取ること!
そして演習試験に向けて体力面を万全にしておくこと。
それは緑谷も同じ考えだったらしくみんなに話していた次の瞬間、そんな緑谷の頭に通りかかった生徒の肘がぶつかる。



「あイタ!!」

「ああ、ごめん。頭大きいから当たってしまった」

「B組の!えっと…物間くん!よくも!」



物間は俺ら男子四人を眺める。



「君らヒーロー殺しに遭遇したんだってね」

「!」

「体育祭に続いて注目を浴びる要素ばかり増えてくよねA組って。ただその注目って決して期待値とかじゃなくてトラブルを引きつける的なものだよね」

「!?」

「あー怖い!いつか君たちが呼ぶトラブルに巻き込まれて僕らにまで被害が及ぶかとしれないなあ!ああ怖……ふっ!!」

「シャレにならん。飯田の件知らないの?」



饒舌なトークが止まらない物間に対して同じくB組の拳藤が辞めろと言わんばかりに物間に手刀を決め込む。



「ごめんなA組。こいつちょっと心がアレなんだよ」

「拳藤くん!」

「あんたらさっき期末の演習試験、不透明とか言ってたね。入試ん時みたいな対ロボットの実戦演習らしいよ」

「そうなんだ!教えてくれてありがとな。でもどうして拳藤が知ってんだ?」



俺がそう聞くと拳藤には先輩に知り合いがいるらしくそこからの情報だとか。
それを聞いて緑谷は先輩に聞くという手段もあったのかとブツブツと高速独り言を披露していく。
初めて見る拳藤にひかれないようになだめていると服の裾を掴まれて身動きの取れない物間が呆れながら言った。



「バカなのかい拳藤。せっかくの情報アドバンテージを!!ココこそ憎きA組を出し抜くチャンスだったんだ」

「(憎き……めちゃくちゃ敵対されてるなー)」

「憎くはないっつーの」



そんな物間を見て全く動じず、物間にまた手刀を決めるとズルズルと引っ張りながらその場を去っていく。
その姿を見てその場にいた全員が拳藤はB組の姉御的存在なのだと理解したのは言うまでもない。





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