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 冬休み(4/8)



「ハルくん、いらっしゃい」

「こんにちは」



俺は緑谷家に来ていた。




「緑谷の家にお泊まり?」

「うん。お母さんもハルに会いたがってるんだ。寮に残るならもし良かったらおいでよ!」

「俺は全然良いんだけどせっかくの親子水入らずの時間を邪魔しても良いのか?」

「そんなこと気にしないで。顔が見れるだけで十分だから。それに人数多い方が賑やかでお母さんも喜ぶよ」




緑谷のご好意に甘えて1泊だけ泊めさせてもらうことに。
玄関先から緑谷のおばさんが笑顔で俺たちを迎えてくれる。
緑谷とよく似てて温かい笑顔にほっと安心する。



「今日はお世話になります。これ良かったら食べてください」

「あら!気を遣わなくて良いのに…ありがとう、ハルくん。ほら二人とも寒かったでしょ。早く中にどうぞ」

「お邪魔します」



集合住宅の一室に緑谷家があって、まさに実家といった雰囲気の部屋に思わずほっと胸を撫で下ろす。
部屋の至る所にオールマイトのグッズや緑谷家の写真が飾られていて、緑谷は愛情をたくさん受けて育ってきたのだと感じた。

通された緑谷の自室は寮に持って行っている荷物もあるため所々穴抜けのようになっていたけど、寮には持って来れなかったオールマイトグッズが溢れていた。



「本当にオールマイト好きだよなあ」

「あ、そのポスターはね────」



そして緑谷のマシンガントークが始まった。
長いけどへえって思うことたくさんあって案外面白い。長いけど。

そういえば緑谷のオールマイトに対する考え方が変わっていっている気がする。
前はまるで神をあがめるように絶対的な存在!って感じだったのに対して、今は…憧れの存在なのは変わらないけど同じヒーローとして、人間として対等な立場でいられている。
それはすごく健全なことで、そのおかげが緑谷のことを安心して見ていられる。




「うう゛う゛う゛うううう!!!」




まだまだお互い課題はたくさんあるけど…頑張ってこうな。





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