◎ ヒーロービルボードチャートJP(6/7)
《神野以降、初めてのビルボードチャート!!その意味の大きさは誰もが知るところであります!!》
「お。始まった」
ヒーロービルボードチャートJP。
過去1年間のヒーロー活動を対象とし、その間の事件解決数、社会貢献度、国民の支持率をヒーロー公安委員会が独自に数値化、ランキング形式で発表される。
事件解決数が最も重視される上、大きな事件を解決したヒーローは支持率も上がりやすくなるため、より多く・大きな事件を解決したヒーローほど上位にランクインしやすい傾向にある。
発表はテレビ・ラジオ・インターネットと多くのメディアを通じて生放送されていて、俺らA組もみんなで1階のテレビにかじりつく。
「おーい。轟こっちこっち」
「……ああ」
轟を俺の隣に手招きする。
そしてテレビに視線を戻す。
《これまで発表の場にヒーローが登壇することはありませんでした。しかし今回は!!ご覧下さい!!》
アナウンサーがそう言った瞬間、ステージ上の照明がパッとつき、上位10名のヒーローが姿を現す。
10位から順に…
・ドラグーンヒーロー “リューキュウ”
・具足ヒーロー “ヲロイムシャ”
・洗濯ヒーロー “ウォッシュ”
・“シンリンカムイ”
・シールドヒーロー “クラスト”
・ラビットヒーロー “ミルコ”
・忍者ヒーロー “エッジショット”
・ファイバーヒーロー “ベストジーニスト”
「錚々たるメンバーだなあ」
「ベストジーニスト休止中なのにNo.3って!早く復帰するといいな。爆豪」
「うっせえ赤髪」
「シンリンカムイ前回からかなり順位上げたな!最近活躍すげーもんなァ」
「すごいと言えば───」
「……」
常闇にジーッと視線が集まる。
それもそのはず。
常闇の職業体験先のヒーロー…通称速すぎる男。
《No.2!マイペースに!しかし猛々しく!破竹の勢いで今!2番手へ!ウィングヒーロー “ホークス”!!》
「ホークスきたー!」
「確かまだ22歳だよな。俺らとそんなかわんねえ」
「まさに速すぎる男!!」
そしてNo.1ヒーローの発表。
会場が一瞬暗闇に包まれ、1人のヒーローにスポットライトが当たる。
《そして!!暫定1位から今日改めて正真正銘の1位の座へ》
煌々と炎をまとい、まっすぐとした瞳を携える。
《長かった!!フレイムヒーロー “エンデヴァー”》
prev|
next