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 メリれ!メリークリスマス!(4/6)



雄英職員会議。
相澤、ブラドを初めとするクラスで担任をしている職員たちが根津に集められていた。
配られた書類にひと通り目を通した上でミッドナイトとセメントスが口を開く。



「これなんです?」

「当然インターン再開だなんて」

「もともと各事務所と我々の間で決めた自粛…様子見だったわけだが今回なんと公安委員会から“ヒーロー科全生徒の実地研修実施”を要請された」

「要請〜〜!?インターンしろって言ってるのか!」

「うん…」



ミッドナイトは書類をペラっとめくりながら言った。



「これって…人手が足りなくなるって言ってる?このヒーロー飽和社会の中で」

「“昨今増加している組織化した敵への対応学習を目的とし…”泥花市ノ件デ何カアッタニ違イナイ」

「連合が絡んでるはず。何でこう…ぼかしてる」

「公安は何か重大な危機を嗅ぎとったんだろうね。ぼかすのは誰かに知られたくないから…香山くんの言う通り“インターン(これ)”自体がメッセージのように感じる」

「そりゃ学徒動員なんて大っぴらに言えませんよ。尋常じゃない」



相澤先生以外にもそう感じている教師陣は多く、困惑の表情を浮かべていた。
そんな中根津は真っ直ぐとした瞳を携えたまま続けた。



「何にせよ…危機に備えるのはヒーローの常さ。極力実績のあるヒーローたちに当たってみよう」



その会議から数日後。
根津は校長室でオールマイトと塚内の二名とビデオ通話をしていた。



「寮にしてから4ヶ月。誰も可笑しな様子はないさ」

《では……!生徒の中に敵連合のスパイはいないと───…!》

「この先、連合に動きがあったとしてそこで何もなければ」

《……雄英ヒーロー科は皆ヒーローの心を持っています》

「知ってるよ」



迷いなくそう答える根津にオールマイトも安堵の息を吐く。
その様子を見た塚内も小さく笑った。



「ところで今日は帰ってくるのかい?」

《今日中は厳しいかと…緑谷少年やハル少年に何か…!?》

「君。今日が12月何日か忘れちゃいないかい!?」





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