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 君の進む先に光あらんことを(2/5)



少し余った時間を使って急遽もう一戦行うことに。
ただあまり時間がないため少し規模を縮小し、3対3で行うこととなった。

着替える時間が無いのと、既に他メンバーは一戦やっていることを考慮し俺はコスチュームではなく体操服で参加することとなった。
俺以外の参加メンバーは厳選なるくじ引きによって選ばれた。



「よろしくな。切島、砂糖」

「おう!」

「よろしくな。しっかしまあ…俺と切島は近接担当。対して……」



B組は骨抜、円場、燐の三人。



「骨抜の“柔軟”で足場崩されたら俺と砂糖はきっちィな。あっちは円場の“空気凝固”使えば足場は気にしなくて良いしよ。ハルも“温冷水”使おうにもコスチュームじゃねえからゼロから水発生させなくちゃいけねえし…」

「発生量増やせたといってもゼロからだと多発できないな…生憎の秋晴れで空気も乾燥してるし」

「だよなー。遠方から戦おうにも燐がいるからなあ…切島“硬化”を使えば無効化出来るけども」

「防ぐだけじゃ根本解決になんねえ。なんとか敵の懐に入り込めればこっちのモンなんだけどなァ」



うーんと砂糖と切島は腕を組みながら首を傾げる。



「……よし!じゃあこうしよう」

「「?」」







《両チーム位置に着いたわね。エキストラステージ!第7試合!スタート!》

「…………」



A組は水科、切島、砂糖。
B組は骨抜、円場、燐。
切島と砂糖とA組の大半が近接特化に対して、それを無効化できる骨抜がいるB組の方が優位に見える。

そう考えるのはもちろん俺だけじゃない。
隣にいた緑谷は顎に手を当てながら呟く。



「この勝負、ハルがどう立ち回るかが重要だね」

「でも今日は体操服で水のストックないから“温冷水”ぽんぽん使えんね。ハルくん近接戦も得意っていっても近づく手段がなくちゃ厳しそう…」

「うん。でも……ハルなら大丈夫な気がする。根拠もなにもないんだけどなんかやってくれそうな気がして……変かな?」



緑谷がそう言って笑った。
あいつのことをそんなに知らない時なら何言ってるんだ?ってそう思うだけだった。
でも一度手合わせさせてもらってからはその気持ちがわかる。




「っ!」

「心操!見てから動くな。水科の動きを予測して動け」




圧倒的な戦闘スキル、センス。
今の俺には越えることの出来ない高い高い壁。

あいつに見えてるものが俺にはまだわからない。



「(見せてくれ。おまえの力を)」





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