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 許されざる者(3/10)



エンデヴァーからの発せられたエンデヴァーの本音。
それを聞いた夏雄さんの目から溢れていた涙がこぼれ落ちる。



「…体の良いこと言うなよ…!姉ちゃんすごく嬉しそうでさぁ…!でもっ……!あんたの顔を見ると……思い出しちまう。何でこっちが能動的に変わらなきゃいけねんだよ!償うってあんたに何ができるんだよ!

「考えていることがある」



エンデヴァーが言葉を紡ごうとした時だった。



あああああ!やめろォォオオオ!!エンデヴァァァァアアア!!

「!おい」

何だその姿はぁああああ!!やめてくれええ!!猛々しく傲慢な火!!眩い光!俺の希望がぁあやめろぉ!消えちまうう違うやめろおお!!

「!」



叫ぶ敵の声の隙間から響くパトカーのサイレン。
通報を受けた警官の到着により、敵は警察官へ身柄を受け渡され、近辺の整備も迅速に行われ事件は終息に向かった。

夏雄さんは自分を助けてくれた爆豪へ声をかけた。



「ありがとう。えっと…ヒーロー名…」

「ああ?」

「バクゴーだよね」



緑谷の言葉に爆豪は小さく答える。



「…違ぇ」

「!」

「え!?決めたの!?教えて!」

「言わねーよ。てめーにはぜってー教えねぇくたばれ!」

「俺はいいか?」

「だめだてめーも!」

「じゃあ俺が聞いてやるから言ってみ?」

「うるせぇ!上から目線爆破すんぞ!先に教える奴いんだよ!」



そんなやり取りをして、俺たちは夏雄さんと別れエンデヴァーに学校へ送ってもらうことに。
新しく手配された車に乗り込もうとした時、俺は夏雄さんに引き止められる。



「ハル!」

「!」

「…今日は姉ちゃんのごはん食べに来てくれてありがとう。あと……これからも焦凍と仲良くしてあげて。年末帰省した時に焦凍が嬉しそうに話してたんだ」




「焦凍は学校で誰と仲良いんだ?」

「1年A組はみんな優しいよ。その中でもハルと緑谷と飯田は一緒にご飯食べてる」

「へえ」

「ハルは…俺の知らないことをいっぱい共有してくれる。俺を新しい場所にいつも連れてってくれるんだ」

「……!」




「え…」

「焦凍のことこれからもよろしく」

「…もちろんです!また夏雄さんや冬美さんにも会いに来て良いですか?」

「ああ。待ってる」



俺たちはそう言って笑いあった。



「なにチンタラしてんだ」

「ごめんごめん」

「夏兄と何話してたんだ?」

「……内緒」

「?そうか」





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