明日晴れるかな(日常編) | ナノ

 ツナ暗殺計画(4/5)



「ん?女……?」



必死に怖い気持ちを抑えつつ暗殺者に立ち向かう京子にツナ達はハッとさせられていた。

一方暗殺者はと言うと何やら神妙な面持ちでこそこそと話を始めた。



「確か……例の“猫”もボンゴレ10代目の近くにいるとか――」

「(猫……?)」

「だが、あの娘は聞いている特徴とは違うぞ?たまたまボンゴレの家に来てた一般人じゃないか?」

「どちらにしろ……」

「っ!」



暗殺者は葵を抱きかかえる力を強めると、苦しそうに葵は眉をひそめた。
そして今度はツナだけではなく京子に向かって言った。



「小娘!お前も来い!」

「!」

「(ど、どうして……京子ちゃんが……!?)」

「なっ!?この子はボンゴレとは無関係です!それにあなた達が狙ってるのはオレの命じゃ――」

「このガキがどうなっても良いのか?」

「……っ」

「葵!!」



締め上げられて苦しそうにしている葵に京子も戸惑いを隠せない。
どうすれば良いんだとその場にいた全員が思った時だった。



「#○☆$!!」

「ぐわあっ!?」



突然乱入してきたイーピンの餃子拳で葵を捕まえていた暗殺者の1人がやられて倒れ込む。
その衝撃で葵も解放されたのだが、地面へと落下していく。



「葵!!」



そんな葵をギリギリの所でツナが受け止めると、大丈夫?と声をかけると少し咳き込んでから葵はその言葉に頷く。



「よかった〜〜本当によかった……」

「…………」

「くそ!この餓鬼強い……」

「動くな」

「!」



2階から降りてきたリボーンが残ったもう1人の暗殺者に向けて銃口を向けながらいつもより低い声色で言った。
どこかいつもと違う雰囲気に思わずツナ達も生唾を飲んだ。



「蜂の巣になりたくねーだろ」

「お前はアルコバレーノの……」

「ここにはお前らの言う“猫”はいねぇ。ボンゴレ10代目ならいるけどな」

「ボンゴレ10代目もいないよ!(それより……さっきからこの人たちが言ってる“猫”ってなんの事だ……?)」

「…………」

「……葵?」

「さっさとくたばれ」



リボーンがそう言った瞬間、イーピンの餃子拳が放たれる。
最初に相手していた方は完全にのしたらしく、リボーンが銃口を向けていた暗殺者もイーピンによってぼこぼこにされ気絶したところを獄寺と山本が拘束し、事態は収束した。

ボンゴレなど一切関係ない京子にこの事態をどう説明しようかとツナは焦っていたが、泥棒と勘違いしていたらしく、退治できて良かったねと笑っていた。





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