明日晴れるかな(日常編) | ナノ

 ツナ暗殺計画(2/5)



突然のランボの登場に更に事態がややこしくなると思ったツナは出てくるなって言っただろと声を上げるが、ランボはそんなの気にも止めず自分の子分候補か〜?と2人をキョロキョロと交互に見ていると、ふと獄寺の方を見ながらダサい髪型と指をさしながら笑った。

ツナは嫌な予感がしてランボに止めるように言うが、獄寺も関わると更に苛立つと思い無視をしており、なんとか収まるかと思ったが――



「あららのら。無視してくれちゃって、俺っちを怒らすと怖いんよ。ガツンといっちゃうよ。はぁ〜っ…ほら、ガツーーーン!!!」

「ランボ、止めろって――「付き合ってるヒマは、ねぇぇええっっ!!!」



無視をしているのにちょっかいをかけてくるランボに堪忍袋の緒が切れた獄寺はツナの制止を聞くことなく思いっきりパンチをくらわす。
その拍子に飛んで行ったランボは運悪く机の足にぶつかってしまい大声で泣き出す始末。

どうしたものか…とツナが考えていると葵と獄寺の目つきが変わって何も無い場所をじっと見つめていた。

そう、2人には先程まで電柱にいた暗殺者の姿が見えていて、彼らは山本が玄関から入ってきたタイミングで沢田家へと侵入していたのだ。



「(ククク)」

「(侵入成功)」

「お前達、誰だ!?」

「あれが10代目を狙ってる奴らだ。つーか、さっきは電柱に居たのにいつの間にここに……!!」



獄寺はダイナマイトを構え、葵もすぐに動けるように体制を整え2人の動向を伺う。
だが、何も見えていないツナや山本からしたら急に臨戦態勢に入っているようにしか見えず、山本は葵達を改めて抱きかかえて言った。



「コラ、お前ら何してんだ?それにダイナマイトなんて持つと獄寺みてーになっちまうぞ」

「や、山本!?居るんだってあそこに!!」

「そーだ!野球バカ!!てめーあいつらが見えねーのかよ」



2人がそう言ってもツナと山本には見えないため、2人の言うことを理解出来ずに首を傾げる。
するとひょんなことから獄寺はやっと自分が縮んでいることに気づき、ショックで気絶をしてしまう。
その事にガーンとなりつつも葵はこの状況を一旦整理してみることに。

自分や獄寺には見えていて、ツナや山本には見えていない2人組。
つまり自分たちとツナたちとでは何かが違いがある。
それは一体なんなのか――



「(もしかして……!)」

「やばい!!10代目が!?」

「え!?お…俺のせい…!?(獄寺君、何言ってんの〜!?)」

「!いつの間に……!?」

「葵まで〜〜!!」



ツナの首元に注射器を近づける暗殺者を見るや否や獄寺はタバコを取り出しダイナマイトを構えつつ火をつけようとするが何も知らない山本がコラッと叱りながらそれを取り上げる。
ふざけるな!と怒りつつ、このままではツナが殺されてしまうと焦る獄寺に葵は任せろと声をかけ、助走をつけると思いっきり飛び上がる。



「なっ!?」



そしてその勢いのまま回し蹴りを繰り出す。
だが、暗殺者の見えてないツナ達からしたら葵がツナにいきなり蹴りをお見舞しようとしている図になり、待ってと情けない声を漏らしつつ固く目を瞑って衝撃に備えた。

が……





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