明日晴れるかな(日常編) | ナノ

 武器チューナー(3/3)



「ったく、インチキヤローだぜ。もー二度と頼むかっつーんだ!!」

「獄寺、ジャンニーニだって失敗はするって…」

「……え?(もしかして、この子達………?)」



煙が晴れて素顔を表したのはランボと同じ等身の2人組。
幼さは残るもののその顔を見れば葵と獄寺だと言うことは一目見てわかった。

するとチビ獄寺はリボーンを見つめながら不思議そうに言った。



「んあ…?リボーンさん、なんかいつも以上に身近に感じます」

「そういえばオレも…」

「そうかもしれないな」



いつもとは違う視点で違和感こそ感じているが自分に起こっていることに2人は未だに気づかないでいた。
そんな2人にツナは近寄ると何か声をかけようとするが何を言えば良いのかわからず、とりあえず驚きの声が漏れた。

するとそんなツナを見て獄寺はキラキラと目を輝かやかせた。




「うわっ!やっぱり10代目はでかいっス!」

「本当だー!凄い威圧感があるというか……?(ん……?)」



ツナと自分は同じくらいの身長差のはず。
ましてやリボーンとは更に差があるような…

少しずつ違和感に気づくと周りをきょろきょろと見渡すが、全体的に物が高くにあるような気がする。



「(まさか……!)」

「今日んとこは帰ります。また明日、学校で!」



葵とは反対に裏腹に獄寺は何も気にしてないようでニッと笑うと部屋を後にしていく。

そんな獄寺を見て、縮んでいることに気づき葵は目を丸く見開く。
そして自分の掌を恐る恐る見てみると、いつもより小さくて丸みのある掌がそこにはあって、顔を触ったり、地面を見たりして葵も自身が縮んでいることに気づく。



「お、オレ…ち、縮んでる!!?」(ガーン)

「そうだよ!ってか、獄寺君あのまま外に出ちゃまずいでしょ!?」

「(でもいつ…!?もしかしてジャンニー二の改造した10年バズーカに被弾したからか…!)」



これからどうするかと考えているとジャンニーニがしょんぼりしながら謝った。
そんな彼に向かって葵はニッと笑う。



「こうなっちゃったことは仕方ないから…気にしないで!」

「葵さん……!」

「とにかく獄寺も縮んでよな。あのまま気づかないで帰るのはまずいと思うからオレも行ってくる」



獄寺を追いかけていったツナを葵も追いかけていく。
小さくなったものの葵がいるなら安心だなと告げるリボーンに対して、ジャンニーニは少しだけ言いにくそうに呟いた。

もしこの状況でツナや葵を狙うマフィアが襲いかかってきても大丈夫なのか、と。







「あのチビ、こちらを指してますよ」



その頃、電柱の近くから何やら話し声が聞こえる。
だが、その正体を知るものは誰もいない。
なぜならそこには誰もいないのだから。

だが、そんな電柱に向かって小さくなった獄寺は何かがいると指を指しながら睨みを効かせていたが、周りにいるツナ達にはなんの事かわからず疑問符を浮かべていた。



「ヒヒッ、バカ言うな。この光学迷彩が見えるはずがない」

「ではとっとと済ませましょう」



――ボンゴレ10代目の暗殺を。





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