明日晴れるかな(日常編) | ナノ

 標的11 未来からの来客(3/4)



「何事ですか…また突然呼び出されたかと思えばーーー」

「大人ランボ!!何してんだよ!!!」

「……?」



煙が晴れた先には大人になったランボが葵を押し倒しているような状況が。
当人達より周りが驚いている中、京子はいまいち状況が掴めていないのかハルに問う。



「ツナ君、ハルちゃん。あの人知り合いなの?」

「知り合いも何も、あの人すごくエロいのでハルはすごーーーく苦手なんです!しかも手が早いだなんて……もっと苦手になりました!!」

「ご、誤解ですよハルさん!」

「じゃあ、この状況をどう説明するつもりですか!!」

「この状況……?」



大人ランボは下を見ると葵の姿。
少しの沈黙ののち、自分が葵を押し倒している状況に気づくと顔を真っ赤にした。



「なあっ!!?なぜ葵さんがオレの下に…!!!」

「いくら葵さんが素敵だからって…男の子にまで手を出すなんて最低です!!」

「本当だな。サイテーだぞ、アホ牛」

「……っ」

「(なんだか大人ランボ不憫なんだけど…)」



10年バズーカで呼び出されたかと思うと罵声を浴びせられ、大人ランボは目に涙を浮かべていた。
そんな状況に葵は大丈夫?と心配そうに声をかけた。
すると大人ランボは一瞬目を見開くと、懐かしそうに目を細めた。



「ハル落ち着いて!大人ランボも早く葵の上から退きなって…!」

「大人ランボ………ああ!10年後のーー!」



葵が大人ランボに気づいた時、ツナの扉が開かれ、作っていたケーキを片手に嬉しそうにビアンキが現れた。
だが、葵と大人ランボの姿を見るや否や表情が険しくなっていき、大人ランボすれすれのところにものすごいスピードで投げられたフォークが刺さる。



「ひっ!?」

「…び、ビアンキ!?」

「ローメーオーーー……!」



殺気を醸し出しながら大人ランボを思いっきりビアンキは睨みつけた。
どうやらビアンキが昔付き合っていた元カレと大人ランボが似ているらしく、勘違いしたビアンキがいつも大人ランボに対して敵意を向けているらしい。

リボーンはそんな様子を少しだけ嬉しそうに見ていた。



「私と散々遊んでおいて…今度は私の可愛い葵にまで手を出すつもり…!!」

「そ、そんなことはーーー!」

「問答無用よ!!!」



ビアンキは手に持っていたケーキ(ポイズンクッキング)を大人ランボに向かって思い切り投げつけた。
避けようとしたが、自分が避ければ下にいる葵にポイズンクッキングが命中してしまうと察した大人ランボは「少し我慢してください」と言うと、葵を軽々抱えて避ける。



「なっ…!」

「(外した…!!)」

「お、オレはまだ死ぬ訳にはいかないので!」

「って、お前なにしてるんだよ〜〜っ!!」

「では、若きボンゴレ。また会いましょう!」

「ちょ、ランボ!?」



制止より先に大人ランボは葵を抱えたまま窓から隣の家の屋根へと飛び移り脱出を図る。
そんな様子を見ながらビアンキは手に持つフォークをぐにゃりとへし折ると殺気を出したまま呟く。



「ロメオ……次、会ったら殺すわ…!!」

「ビアンキ、オレも手伝うぞ」

「なあ!?(大人ランボ不憫すぎー!!)」





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