明日晴れるかな(日常編) | ナノ

 標的11 未来からの来客(2/4)



「う……っ」

「ぐぴゃー!?」

「やったー!オレの勝ちだ!!」



あれから2人で出来る対戦ゲームをしていて、そのゲームで葵はランボに勝ち嬉しそうに笑うがそれとは対照的にランボはつまらなさそうにゲームのコントローラーを床に置きしょげた。
それに気づいた葵はニッと笑いながらランボの好きなぶどう味の飴を差し出した。



「でもランボは強いや。オレなんてさっきやっと勝てたぐらいだし!」

「……!へへーんだ!ランボさんは最強だもんね!!」

「あははっ」



自慢げに笑うランボにまた笑顔が溢れる。
そしてランボもやる気になったのでゲームを再開しようとした時、来客を知らせるチャイムの音が鳴り響く。
ランボに断って玄関に向かうと、扉の向こうには京子とハルの姿があった。




「京子ちゃんとハル!」

「こんにちは、葵君」

「はひー!今日も葵さんは素敵ですね!」



ハルはそう言うや否や葵に飛びつく。
その様子を京子は微笑ましそうに見ていた。



「どうしたの?ツナに用事?」

「えっとですね…京子ちゃんと一緒に遊びに行ってて。そこで買ったお菓子をランボちゃん達に渡そうと思って来たんです」



手にはお菓子が入っている紙袋があり、2人の気遣いに葵はありがとうと返していると、タイミングよくなぜかボロボロになったツナと全くの無傷のリボーンが降りてきた。



「あ。ツナ、ちょうどいいところに」

「2人とも来てたんだ」

「ちょうどさっき来たばかりなんですー!」

「そうか。ならせっかくだ、上がって行け」

「リボーン君ありがとう。じゃあお言葉に甘えて」



ビアンキが台所で料理をしていたため、とりあえずツナの部屋に向かうことに。
葵はリビングにいるランボを連れてからツナの部屋へと向かう。
そして、全員が揃うと京子とハルはそれぞれに持っていたお菓子を手渡した。



「はい、ランボちゃん」

「こっちはリボーン君だよ」



ランボはそれをもらうと嬉しそうにはしゃぎながらお菓子を取り出す。
そんなランボを見ながらリボーンは「まだまだガキだな」と小さく嘲笑い呟いた。



「ランボさんはガキじゃないもんね!!」

「2人ともありがとうな」

「ううん。みんなが喜んでくれたら私たちも嬉しいよね」

「そうです!」

「(葵が笑うと場が和むと言うか…不思議だな…)」



ツナは3人の会話を眺めて小さく微笑んだ。
だが一方では……



「リボーン!お前の方がガキだじょー!このーータレ眉っ!!」

「……今、カチンときたぞ」

「なっ!!?(ランボのやつ何言ってんだよ!!!)」



リボーンはレオンが変形したハンマーを手荷物とランボに向かって飛びかかる。



「り、リボーン!?」

「やっぱ、うぜーな。星になれ」



止める間も無くハンマーでランボを思いっきり叩くと、鈍い音が響き、次の瞬間ランボの泣き声がツナの部屋を包み込む。
ツナはあちゃーと頭を抱える。



「(リボーンのやつ相変わらず容赦ねー!)」

「だ、大丈夫かランボ!?」

「はひー…リボーンちゃん、なかなかデンジャラスです…」



泣き叫ぶランボをなだめるべく葵は慌てて抱き抱えるが、そのかい虚しくランボは一向に泣き止まない。
するとなぜか頭からゴソゴソと10年バズーカを取り出すといつものように自分めがけて打ち込んだ。



「またかよ!!?」

「ランボ君!」



抱えている葵もろとも打ち込まれた10年バズーカの煙により、2人の姿が見えない。
不安そうに京子とハルは見つめていて、ツナはまたかと呆れたようにため息を吐いた。



「けほけほ…っ(何が起きてーーー)」



すると突如腕に感じた尋常じゃない重み。
それに耐えきれず葵はそれもろとも一緒に後ろ向き倒れていき、またもやものすごい音が部屋に響き渡る。



「今度は何事!?葵、大丈夫!!?」

「いてて……オレは大丈夫だけどランボが…!」



起き上がろうとするが葵の上に何かがあって起き上がれずにいた。
どうしたものかと悩んでいるとリボーンが窓を開けたことで、部屋に充満していた煙が晴れていく。

するとハルが大声を発した。



「ああーーー!!!ちょっと何してるんですか!!」





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