明日晴れるかな(日常編) | ナノ

 標的08 お正月(4/5)



リボーンに連れられて場所は沢田家から河原へと移る。
審判にリボーンを置いて、いよいよボンゴレ式ファミリー対抗正月合戦が始まろうとしていた。

まず1回戦はおみくじで競うことに。
大吉が+2点、中吉が+1点、といったように引き当てたクジ点数を競い合うというシンプルなゲームだった。



「(よかった!これなら誰がやっても…)」

「おみくじは誰がひく?」



葵がみんなに尋ねたところ、真っ先に手をあげたのは紋付き袴のよく似合う了平だった。
了平は自信満々に叫ぶ。



「オレは占いなんて信じぬ。なぜなら運命は自分で切り開くものだからな!」

「(なんと男らしい…!)」

「そしてこれがオレの…やり方だぁあああ!!」



みんなが了平を見守る中、おみくじの入った箱に豪快に手を突っ込むと大量のおみくじをつかむと箱から腕を引き抜く。
あまりにも豪快な姿にツナたちは少しひいていたものの、了平はおかまいなくリボーンにひいたおみくじを全て渡す。

その結果は……



「大凶、大凶、大凶、凶、大凶、大凶、大凶、凶、凶、大凶で合計-17点だ。残念だったな了平」



対するディーノ率いるキャバッローネファミリーは中吉を引き当てる。



「この勝負、1対-17でお前らの負けだな」

「…………」

「お、お兄さん…?」

「げ、元気出してください!しょせんおみくじです!言ってたじゃないですか、運命は自分で切り開くものだって!」



葵が必死に慰めるかいもなく、了平はヤケになりながら京子に甘酒を持ってくるように頼むとそのまま真っ白になり言葉を発することなく座り込んでしまった。

だがそんな了平は放っておいて、リボーンは2回戦を始める。
2回戦は羽根つきのダブルスで落としたら負けの1回勝負。



「ここは、運動神経抜群の山本頼むよーっ!」

「確かに野球バカは適任ですが、ダブルスですよ10代目」

「なっ!(そういえばそうだったー!)」



誰を選ぼうかツナが悩んでいると、山本は葵の肩を組みながらニッと笑う。




「葵が良いんじゃねーの?」

「確かに葵も相当運動神経良かったような…!」

「でも羽根つきはやったことないよ?」

「うだうだ言ってんじゃねぇ!10代目のためにも早く勝ってこい!」



不安そうな表情を浮かべている葵の背中を獄寺は力強く押す。
対するキャバッローネは元テニスプレーヤーのマイケルとトムが出るとのことで、元プロがマフィアになぜいるのかとツナは声をあげた。
それもお構いなくリボーンは試合開始の合図を告げる。

サーブは葵と山本ペアからで、軽く山本がサーブを繰り出すと元プロのマイケルの羽根をとらえた目がきらりと光る。



「もらったー!」

「うそぉ!!?」



山本のサーブをマイケルは強烈なスマッシュで返す。
だがそんなマイケルのスマッシュを葵は軽々しく打ち返し、その様子にツナ達からも歓声が上がった。



「葵、流石なのな!」

「へへっ」



だが相手は腐っても元プロ。
返された羽根を落とすことなく、ラリーが続く。
すると甘い球が飛んできたのをトムは見逃さず、先程のマイケル同様目がきらりと光る。
そして先程スマッシュを取られた葵ではなく、山本目掛けて羽根が飛んでいく。



「山本!頼んだ!」

「おうよ!」



すると山本の目もいつもと違い、まるで獲物を狙う獣のように鋭くなったかと思うと、何故か野球の打球フォームでトムのスマッシュを打ち返す。
が、羽根は大きな弧を描いて飛んでいき……。



「アウト」



得点はキャバッローネに入り、1回戦の得点と合わせて21対-17と圧倒的な点差のまま3回戦へと進む。





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