明日晴れるかな(日常編) | ナノ

 キャンプ(4/4)



それぞれが調達した食材を使った料理は格別で、あっという間に食べ終わったかと思うと当たりもどんどん暗くなっていく。
みんなで会話に花を咲かせたりしながら思い思いの時間を過ごしていたがリボーンやランボ達を初めとする子供達は眠気に耐えられなくなり、その子守りをするビアンキも含めて先に休むことに。

残った中学生組ももう少ししたら寝るかと言いつつ、もう少しだけ起きておく事に。



「!ねえ、皆さん!見てください!」

「なんだよアホ女。うっせーな…」

「アホとはなんですか!?」

「どうしたの?ハルちゃん」

「ハッ。上見て見てください〜!」



ハルに言われてみんな一斉に顔を上げるとそこには満点の夜空が。
並盛でも星は見えるのだが、山ということもあり辺りにあかりが無く、より一面に星が輝いていて5人とも思わず言葉を失ってしまった。



「これ、明かり消したらもっと見えるかもな」

「ちょっと消してみようよ」



山本に言われて葵はテーブルの上にあったランタンを消してみると辺りは真っ暗になり少しだけ不気味さも増したが、より星空が綺麗に見えた。



「すごいね…!」

「天然のプラネタリウムみたいだね!そういえば葵君、ランボ君達とプラネタリウム行ったんだよね」

「うん!プラネタリウムもすごく綺麗だったけど、やっぱり本物の星空はまた全然違うな――」

「お、あれ夏の大三角形じゃね?」

「バカ。あっちだよ」



星空を見ながらたわいのない話をしていると徐にツナが口を開く。



「いろいろと大変だったけど…みんなとキャンプに来れて良かった。そういう意味ではリボーンに感謝かも」

「だね。リボーンにお礼言ってなかったし、また明日みんなで言おっか」

「うん。山本、獄寺君、ハルや京子ちゃんも来てくれてありがとうね」

「とんでもないっス!むしろお誘い頂きありがとうございます!」

「獄寺君の言う通りだよ」

「ハル達、すごーーく楽しかったです!」

「だな!」



和やかな雰囲気に包まれる中、葵があっと声を漏らす。



「流れ星――!」

「ええ!?どこどこ?」

「もう流れちゃった…」

「言うのがおせーんだよ」

「何か願ったのな?」

「一瞬だったから…」

「もう少し見てたらまた流れるかもしれないね!」



京子の言葉の通り、みんなが夜空を凝視しているとまた流れ星が。
ぶつぶつと声に出す人もいれば、心の中で唱える人もいたが、きっとみんな流れ星に何かしらの願いを託したのだろう。

友達のこと。
家族のこと。
勉強のこと。
部活のこと。

それぞれの願いや想いが1つの星へと託されていった。




「みんなと一緒にいられますように」





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