◎ ツナトレーニング(3/4)
1度に全員が走ることは出来ないので2組に別れることに。
最初の組には葵と獄寺、山本がいて、ツナはその様子を見守ることに。
謎の緊張感が体育館を支配する中、シャトルランが始まった。
「(あの3人なら安心だ)」
その言葉通3人は数を重ねていくがまだまだ余裕そうな表情を浮かべていた。
だが、クラスのツナほどではないがあまり運動が得意ではない生徒がちらほら死にそうな顔になっていく。
そしてついに100回に到達する前に1人リタイアが出てしまった。
「お仕置だぞ」
そう言ってリボーンはチョークを投げると先程と同様チョークは粉砕し当たった生徒は倒れてしまった。
その様子を見て他人事には出来ないツナはひいっと声を上げた。
しかし中には音楽から遅れつつある生徒が出始め、もう間に合わないといった時、リボーンは声を上げた。
「諦めたらそこで試合終了だぞ」
そう言って爆弾を投げ込む。
すると爆風によって音楽がなり追える前に線を越えることは出来たものの、その衝撃で再起不能になり数人の生徒がリタイアに追い込まれた。
「!(なんかすごい音がしたような…)」
「お前らもボサっとするんじゃねーぞ。追加特訓だ」
そう言うと特に遅れていない生徒にも爆弾を投げ込んでいく。
また一部の生徒がそれに巻き込まれてリタイアをしていき、まるで体育館は戦場のようになっていた。
「あははっ。なんかすっげーの!」
「さすがリボーンさん。容赦ない……!」
「これは――結構良いトレーニングになりそう……!」
「あの人たち避けてるー!?」
リボーンのめちゃくちゃな妨害を意図も容易く避ける葵達にツナを含めて見学組の全員が驚きを隠せない。
100回を告げる音楽が鳴り響くとリボーンは終了を告げる。
「無事100回走り抜いたのは…獄寺、山下、山本の3人だな。やるじゃねーか」
「普通のとは違って楽しかったぜ」
「これくらい余裕っスよ」
「オレはさすがにちょっと疲れたかな…」
「(す、すげー…)」
「続いて後半組行くぞ」
先程の様子を見てしまったからこそ、後半組のメンバーは顔を青くしながら重い腰を上げスタートラインに並ぶ。
それはツナも例外ではなくて、出来れば逃げ出してしまいたいと俯いていた時だった。
「ツナ!大丈夫!自信もって!」
「葵……!」
そうだよ。
確かに実感出来るくらい体力がついているんだ。
前までは絶対無理だったけど、もしかしたら今なら――
「10代目ー!ファイトっス!」
「ツナー!」
獄寺と山本の声援も胸にツナは走り出した。
今までだったらすぐにバテてしまっていたが、葵とのトレーニングが実を結んでいるのかまだまだいけると感動していた。
だが、リボーンからの猛攻が始まる。
「ただ走るだけじゃダメだぞ」
「んな!?」
「死ぬ気で避けろ、ツナ」
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