突き上げてくる衝撃が快感に変わる頃、既に日付は変わっていた。そういえば今日は平日だから学校に行かなければならないなと頭の片隅で思うも、すぐに関係ないかと切り捨てる。親友といることが、後輩といることが、楽しかった。けれどそれは過去の話だ。自分は生まれ変わった。生温いファイトも、温かな生活も、全てが必要ない。自分を支配する素晴らしき存在に酔い痴れて、強者の快楽に溺れるだけで良い。


「始祖様、っ」
「…何をもたもたしている、早く動け」


そう命令すると自分に覆い被さっている男はさらに早く腰を動かし始めた。今夜だけでどれだけの数を相手にしたか。乱交などくだらないと吐き捨てていたが、言うほど悪くはない。


「…ま、ったく…遅漏め…俺のことを考えろ…」
「…申し訳ありません」


謝罪を述べた男の虚ろな瞳に、自分の痴態が映る。まあ相手を貪っているのはこちらも同じか、と思わず笑った。抑え込んでいた欲望があの方によって解き放たれただけ。元々、気付かなかっただけで、己はこういうものだったのだ。少年が知れば、旧友が知れば、親友が知れば、どう思うのだろう。


「(まあ、いいか、)」


全ては昔の話だ。

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -