▼ 体育のお時間
その日、俺は生きてきた中で5本の指に入るくらいの衝撃を受けた。
「ひかる…どうしよう」
今日の体育は持久走だ。面倒だなと思いつつ、着替えるために教室を移動しようとした俺を、聡太郎が引き止めた。
メガネの奥の瞳が不安そうに揺れている。あっ、かわいいそんな顔されたら興奮しちゃう。…じゃなくて。
「どうしたの?生理?」
「ばかっ!」
「痛い!」
場を和ませるためのギャグはお気に召さなかったようだ。思いっきり叩かれた。
「ごめんごめん。体調悪いとか?保健室行く?」
「違う…」
「えっ」
誰もいなくなってしまった教室で、突然制服のシャツを脱ぎ始める聡太郎。びっくりして顔を両手で覆う。聡太郎のえっち!はれんち!
「ひかる」
「い、いや俺もう心臓がやばいからあと20秒待って…」
「そんな時間ないだろ!早くこっち見ろって!」
恐る恐る手を退ける。飛び込んできた光景に目を疑った。
…あの、え?ちょ、…え?
「そ、そうたろー…なに、それ」
ちくびに絆創膏。しかも両方とも大きいサイズのものが貼られている。
「だって、俺、俺…」
聡太郎が泣きそうな声で俺に縋りついてきた。え、なに、誘われてる?喜んでお受けするけど。
「持久走だと、ち、乳首擦れると思って…だから絆創膏貼ってきたのに、意識すると余計駄目で…どうしようひかる、俺、絶対変な声出る…走れない…」
「…っ」
っはぁぁぁぁぁん!もう!もう!もう!なんっっっでそんな可愛いの聡太郎!?可愛すぎて意味わかんない!!
ちくびに絆創膏とかどこのエロ漫画!?勃つよ!?ってか勃ったよ!!
「おっ、お前が悪いんだからな…!お前がここばっかりいじるから…責任とれよ!」
「うん…分かった」
ごくりと唾を飲み込んで、白い胸に手を伸ばす。あぁやばいちんこ痛い。
「責任、とらせて?」
*
「あぁっ、もう、やだっ、そこぉっ」
「ん、おいひいよ」
「ばかっ!あうっ、んっんっ」
ぷっくりと浮き上がった赤い飾りを執拗に舐める。
しっかりドアには鍵をかけたし、授業が終わって皆が戻ってくるまでかなりの時間があるからな。目一杯楽しめるはずだ。
廊下側から見えないように、壁際で行為に及ぶ。胡坐をかいた俺の上に、向き合って座る聡太郎。大体これがいつものポジションだ。こうすると舐めやすいし、聡太郎の顔を近くで見られるし。
「サボっちゃったね」
「ふ、うう、だれのせいだと…」
「うん分かってる。俺のせいだよね」
聡太郎がこんな風にえろくなったのも、敏感なちくびも、全部全部俺のせい。はぁ、かわいい。舐め回したい。ちんこ突っ込んであんあん言わせたい。
胸の間に舌を這わせながら、両手で左右のそれを捏ね繰り回す。その度にビクビクと震える身体。
「あぁんっ、ひかるぅ、ひ…っ」
「きもちいい?」
「んっ」
「こんな真っ赤にさせちゃって」
まるで果実のようだ。美味しそう。
「やぁぁっ、だめ、それ…、んっあ!」
軽く爪をひっかけたり、舌でぐりぐりと押し込めたり。好き勝手に弄べば、聡太郎が嬉しそうな声をあげた。だめだめ言いながらも俺の頭をしっかり掻き抱いている。
「擦れただけで感じちゃうなんて…これからどうすんの」
「あっ、わかんな…どうし、よ」
「もうちくび弄んない方がいいかも…俺、聡太郎のこと困らせたくないし…」
「え…」
「ごめんね、俺のせいで。もうやめるから」
んふふ。迷ってる迷ってる。分かってるよそーちゃん。俺にちくび弄られたくてたまんないんだよね。やめるなんて無理だよね。
だったらちゃんとおねだりして?じゃないと触ってあげないよ?
「ひ、ひかる…」
「ん?」
「おれ、頑張るから、体育のときは…頑張って感じないようにするから」
「できるの?そんなこと」
「できるっ!できるからぁ!」
「…から?」
さぁ、言って。聡太郎。緩みそうになる口を引き締め、赤くなって震える顔を見上げる。
「お願いします…おれの、おれのちくび、いじめてください…っ」
「!!」
絶句した。
…いっ、いじめてくださいだって。あぁもう!
何で毎回毎回そうやってどんどんエロくなってくの!?怖い!聡太郎の可能性が無限すぎて怖い!
「あぁッ、もっとぉっ、もっとしてぇぇっ」
返事もせずに再び乳首にむしゃぶりついた。じゅぷじゅぷと激しく音を立てて吸えば、すぐに唾液で濡れる突起。てらてらと光るそこを、唇で挟み込んで強く引っ張る。
「だめぇぇぇっ、いやっ、でる!でちゃうぅっ!」
「ん、聡太郎、ちくびでイくの?ほんとえっちだね」
「だって、だってぇ、きもちいっ、あっあっあっ」
俺の腹に勃起したちんこを押し付けて喘ぐ聡太郎。えろすぎるでしょ…っていうかそんなことされたら俺もイっちゃいそうなんですが。
「ちくび好き?」
「んっ、すきぃっ」
「ちゅうしていい?」
「あ、いい、おれも、ちゅうしたいっ」
「ちんちん触られるのは?」
「すきっ、さわってぇ」
「じゃあ…俺のことは?…んっ」
だいだいだいすき、と言いながら唇に吸い付いてくる聡太郎。その身体を抱きしめながら、俺はにやける顔を抑えることができなかった。
あぁ、なんて幸せな午後。神様ありがとう。
end.
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