▼ 舐める
【依人とスイ(「依くんとスイちゃん」)】
「んぁ…?」
ん?あれ?なんかちんこ気持ちいい…。
「あ、起きちゃった」
そう思って目を開けると、今日も今日とて可愛い顔をしたスイちゃんと目が合った。
「ス、スイちゃん、なにしてんの」
いや、なにしてるって見ればわかるけど。
「んー、なんか勃ってたから、かわいくて」
「俺が寝てる間、ずっと舐めてたの」
「そんなにずっとじゃないよ。5分くらい」
5分も!見逃した!
「んっ」
残念がっている俺のちんこを、スイちゃんの手が握ったかと思うと、そのままちゅう、と先端にキスをされる。可愛いお顔の前にばっきばきに勃起したちんこがあるのは、かなりアンバランスな景色で興奮する。
「はぁ、おっきい…」
うっとりと舐められて、俺の素直なちんこがぴくりと反応した。
「ちょ、ちょっと…エロ過ぎ…」
「エロいの好きでしょ…?」
大好きです!!!!!
「んむ、…っ、ん、ん…」
「あっ…そ、そんな吸わないで」
「出ひょう?」
「う、ん」
大きく頷いた瞬間、細い指がぎゅっと根本をきつく握った。ひぎゃ、と変な悲鳴が漏れる。
「な、なんで…イくのに…」
「だぁめ。我慢して」
語尾にハートマークがつくかのような可愛い声色で、スイちゃんはそんな鬼畜なことを言った。ひどい。
「ん…っ、んっ、はぁ…」
…ん?
「はぁ…っ、ちょ、っと…待っててね」
んん?
途方に暮れる俺の耳に、艶かしい声が響く。
…もしかしてスイちゃん、お尻慣らしてない?
「す、スイちゃ…」
俺の言葉を遮って、ごめんね寸止めして、とスイちゃんが言う。
「依くんの、俺の中で出して欲しいから…」
――こんなこと言われて興奮しない男がいようか。いや、いない。
「あっ…」
「え?」
ぴゅる、と白い液体を吐き出す俺のちんこ。
「…ふっ、ふふ」
そう、俺の、ちんこ。
「…笑わないでください」
「か、かわいい!依くんのちんこかわいい!」
「笑わないで!!!ください!!!」
俺は泣いた。
でもその後ちゃんとエッチはした。
【完治と夏生(「マニア」)】
「バカバカバカ!!やめろバカ!!」
「いいだろ別に舐めるくらい」
「やだ!絶対やだ!舐めるとか言うな!」
「なんで」
なんでって、そんなの。
――恥ずかしいからに決まってるだろ!!
「もう何回も見てるんだし、今更恥ずかしいとか通用しないから」
「やっ、み、見るの度合いが違う!」
そんな近くで見られたら死ぬ!
「夏」
「う…っ」
真剣な表情に息を呑んだ。やめろそんな顔するな!かっこいいから!見惚れちゃうから!
「はっ!!」
我に返るも時すでに遅し。
「ん、待っ…そこ、いやぁ…っ」
いつの間にか押し倒され下半身を剥かれた僕は、完治に舐められていた。
「だ…めっ、完治、だめ」
そう、舐められていたのである。何を舐められているのかはとても僕の口からは言えない。
「だめじゃないだろ。気持ちいいって言え」
「やだ、絶対言わない…!」
「…」
「あうぅっ!!ばか、強…っ!!」
ぐりぐりと先端に舌を押し付けられ、目の前が白む。いい加減素直になれ、とでも言いたいのだろう。
「も、やだぁ…」
素直に、なんて。そんなもんなれたら最初から苦労していない。
「う…っ、うっ、ぁ…」
ぴくぴくと身体を震わせながら手を伸ばすと、完治は一旦顔を上げ、僕の内股にキスをした。
「ほんとにいや?」
いやじゃないです!!全然いやじゃないです!!最高です!!
「いやならやめる。夏のいやなことしたくないし」
ちゅ、ちゅ、と唇が肌につくたび、うっすらと赤い印が刻まれていく。
うはぁぁぁぁ!!き、キスマークつけられてるううう!!
「…か…かんじ…」
内心では嬉しさで踊り狂っているが、ぐっと堪えて彼の名前を呼んだ。
「ん?」
うあ、かっこいい。この下から見上げてくるアングル最高。じゃなくて。
「…あの」
もじもじと言い淀む僕に、完治は笑う。
「超かわいい顔してんぞ」
「か、かわ」
「俺にちゅーされて嬉しいって顔」
「そんなの…」
してますけど。
「うんって頷いて。それだけでいいよ」
そしたら、夏のしてほしいこと、全部してあげる。
完治は王子様さながら、そんな台詞を僕に向けた。
「…ん」
きらきらした笑顔と優しい声色を前にして、心臓は爆発寸前。僕に残された選択肢はたった一つ。小さく頷くことだけだった。
【日富美と瑞貴(「シック・ラバー」)】
ごくり、と息を呑む。隣で眠るひふみのそれが、スウェットのズボンを押し上げているのが見えた。
…あさだちってやつですか!!
そんなもん見せられたら、ムラムラするのが男のサガというものである。
試しにちょっと手で触ってみた。よし、起きない。
布団の中でもそもそと移動して、ゆっくり気づかれないようにその下半身のスウェットとパンツをずらす。
「…」
目の前に晒された半勃ちのちんこに、俺は再度生唾を飲み込んだ。…くそ、いつの間にこんなに大人になりやがって。
「…っ」
手のひらで包み込み、恐る恐る舌を這わせてみると、ぴくりと小さくそれが反応した。
「ん…」
やべ。起きた?
ひふみの口から声が漏れ、一瞬動きを止める。が、再び安らかな寝息が聞こえてきたので、安心して愛撫を再開させた。
「…はぁ…」
ぱくりと先端を口に含み、そのまま尿道を中心に舌で舐める。しばらくその動作を続けていると、じわりと粘っこい液が滲み出してきた。
――気持ちいい、のか?
寝てるくせにかわいいやつめ。
「ん…っ」
内心笑いながら濡れたそれを軽く吸った瞬間、ぺらりと布団を剥ぎ取られた。
「あ」
「…なにしてんの」
ひふみがちんこを握る俺を怪訝な顔で見ている。
ですよね!!起きないわけないですよね!!
「い、いや、朝勃ちしてたからちょこっと抜いてやろっかな〜みたいな」
ひふみは寝起きが悪い。安眠を妨害されたことを怒っているかもしれない。慌てて言い訳を並べ立てる。
「…ふーん。折角人が寝てんのに、瑞貴くんはそういうスケベなことするんだ」
「だから!朝勃ちが!」
「朝勃ち朝勃ちうっせーよ」
「…怒っとん?」
「はぁ?なんで?」
なんでって。
「か、勝手にお前のちんこ舐めたから…?」
ぶは、とひふみがふきだした。
「ちんこ舐めて怒るって…面白すぎるだろ。そんなことで怒んねーよ」
「んぶっ」
ひふみは笑いながらその指で俺の濡れた唇を乱暴に拭う。
「エロ瑞貴」
「…うっせぇ」
「エロい顔してる」
「してない!!」
「瑞貴のせいで俺のこんなんなってんだけど」
「う…」
未だ手の中にあるそれをぐいぐいと押し付けられ、俺は赤面した。だめだ。素面に返ると恥ずかしい。なんでこんなことしたんだ俺。
「続き、してくんないの?」
「…舐めてください瑞貴様ってお願いするなら、考えてやっても…いてっ」
「調子のんな。舐めろくそ瑞貴」
「お前が調子のんな!!!」
「仕掛けてきたのはそっちだろ」
「くっ、見てろよ…俺の超絶技巧でいやっていうほどイかせてやる…」
「おー、期待してる」
――結局、いやっていうほどイかされたのは俺の方だった、ということはここだけの話にしておく。
*
おふぇらが好きです。