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▼ お前と俺はつまり馬鹿

――なぁ、前立腺って気持ちいいのかな。

興味本位で口にした質問が、全ての元凶だった。

「んぐっ、は、う」
「一本入った。どう?」
「ど、どうって、言われても、ッ」

なんか変な感じとしか答えようがない。そもそも尻の穴なんてうんこ出すとこだし。まぁ言い出しっぺは俺の方だけど。

ベッドの上で下半身を丸出しにして、クラスメイトの指を突っ込まれてる姿はきっとかなり間抜けだろう。あまり深く考えたくない。

「んー…」
「いあっ、な、なんか、きもちわるい」
「ちょっと待てって」

探るようにぐねぐねとうごめく指。内壁を擦られる度に違和感だけがせり上がってきて、想像していたような快感なんて得られるはずもなかった。

ぐち、と時折響く音が辛うじてエロいと感じられるくらい。なんだよ誰だ尻の穴で気持ちよくなれるなんて言った奴。全然気持ちくねーよあほ。

「指増やすね」
「はっ!?」
「一本だけじゃ動かしづらい。めっちゃ狭いし」
「いやいや、裂けたらどうすん…あっ」
「裂けない裂けない」

大浦は俺の拒絶を無視し、ゆっくりともう一本の指を挿入してきた。うあ、苦しい。無理無理無理。

「ぬ、抜けって、ひ、ィ」
「俺にいれてって言ったのはそっちじゃん」
「だっ、だって、ぜんぜんきもちくない…っ」
「篠田。力抜いて。キツすぎ」
「ど、うやって、」

はふはふと呼吸すらままならない俺に、そんな高度なことを要求するな。尻の緩め方なんて知らんわ。苦しすぎて額に汗が滲んでくる。

暫く無言で穴をかき回していたその指が、少し奥まったある部分に触れたそのとき。

「んあっ」
「あ。ここ?」
「ひあぁぁぁっ、あ、んっ、そこぉっ」
「…まじであるんだ、前立腺」

勝手に腰が浮き上がるくらいの衝撃。萎えて小さくなっていたチンポも、あっという間に勃起する。

大浦が少し笑ってそこばっかを突くから、その度に訳が分からずのたうち回る。シーツがぐしゃぐしゃになったがもうどうでも良かった。

「き、ひィ、アァ〜〜〜ッ!はうっ、ぜ、ぜんりつせん、イイっ、あぁっ」
「やば」
「んぐっ、はふ、ふ、ふ、うぅぅんっ」
「そんなイイの?」
「イイっ、イイ、やばい、チンポ、出るっ」

ぎゅぽぎゅぽ。ぐちぐち。段々と激しくなっていく動きに、ビクビクしなる背中。あぁ、もうイきそう。俺、前立腺でイく。イっちゃう。

「出る、出るっ、あぁぁぁァァァんッッ」

びゅるびゅると精液を噴き上げる俺のちんこ。勢い良すぎて、ちょっと大浦にかかってしまった。ごめん。

…あぁ、でもめっちゃよかったなぁ。はー、気持ちいい。荒い息のままベッドに身体を沈めて余韻に浸る。前立腺を最初に発見した人天才かよ。

「あ、ごめん大浦…ティッシュどこだっけ」

精液を拭くためのティッシュを探そうと体を起こ…ん?

今まで大浦の指を飲み込んでいた尻に、何かが押し付けられる。

「…篠田」

熱い、それは、もしかして。

「え、ちょ、何して…」

ぐぷり、と先端が穴に入り込んだ瞬間、耳元で大浦がごめんなと囁く声が聞こえた。


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