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3rd May 2016

小ネタ



望「そういえば兄上はどんな方だったんだ?」
伊「そうですね…」



伊「兄さん、今度保護者面談があるんですが」
伊兄「あぁ、はい。じゃあ支度しますね」
伊「いや、今度って言いましたよね。今からじゃないです」
伊兄「そうですか。いつです?」
伊「今月の最後の一週間のうち、都合のいい日時に」
伊兄「いつでもいいとお伝えください」
伊「はい」
伊兄「手土産は何が良いですかね。菓子折り?」
伊「いらないです」
伊兄「恵司の担任の先生は、洋菓子派ですか?和菓子派ですか?」
伊「人の話を聞いてください。いりませんから」
伊兄「そうですか…」




伊兄「ただいま」
伊「おかえりなさ…ど、どどどうしたんですか!?傷だらけじゃないですか!?」
伊兄「ちょっと近所の子と遊んでいただけですよ」
伊「どんなバイオレンスな遊びを!?」
伊兄「相撲です」
伊「相撲!?相撲でそんなに怪我します!?」
伊兄「最近の子は力が強いですね」
伊「…負けたんですか」
伊兄「今日の夕飯は何ですか?」
伊「負けたんですね」
伊兄「風呂に入ってこようかなぁ」
伊「(認めたくない程悔しいのか)」




伊「…みたいな感じです」
望「…そうか。中々面白い方だったのだな」
伊「気を遣ってくださらなくて大丈夫ですよ。我が兄ながら変な人だったと思っていますから」
望「いや、僕は好きだぞ。気が合いそうな予感がする」
伊「そうですね。少し坊ちゃんに似ているかもしれません」
望「それは嬉しいな」
伊「人の話を聞かないところとか、突拍子もない行動をするところとか」
望「…」
伊「人に心配をかけてばかりのところとか、グリンピースが嫌いなところとか、寝起きがよくないところとか…」
望「…分かった。その辺にしておこう。そんなに怒った顔をするな」
伊「すみません。日頃の鬱憤が」

望「というかお前も兄上も敬語で会話するんだな」
伊「そうですね。小さい頃からそうでした。私は多分兄の真似をしただけだと思うんですが」
望「ちょっと今試しにため口で喋ってみろ」
伊「そんな、できません」
望「いいから。僕がお前にいつも話している感じで」
伊「…」
望「…」
伊「…ぼ…っ」
望「ぼ?」
伊「僕は、へ、変態だ…?」
望「待て、何故その台詞を選んだんだ」
伊「いつもおっしゃっているではありませんか」
望「それだと僕が本当の変態みたいじゃないか」
伊「違うんですか?」
望「…違わないな」

違わないです。
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