ADD

ひ「あっ」
聡「どうも」
ひ「今日も会えたね。いつもこの電車？」
聡「まぁ、大体は」
ひ「えっと、聡太郎くん…で、あってる？」
聡「あってる…けど、なんで下の名前？」
ひ「俺、聡太郎くんと仲良くしたいから！苗字だとよそよそしくない？」
聡「そうかな」
ひ「そうだよ！俺のことも下の名前で呼んでね」
聡「…ごめん。名前なんだっけ？」
ひ「…」

出会って二回目くらい。


＊

ひ「聡太郎って志望校どこ？」
聡「一応〇〇高」
ひ「えっ」
聡「えっ、なに」
ひ「めっちゃ頭いいとこじゃん…」
聡「そんなことないと思うけど」
ひ「そんなことあるよ！！」
聡「でもうちの中学からは受ける奴結構いるし…特別難関であるわけじゃ…」
ひ「…」
聡「ひかる？」
ひ「…俺も頑張れば行けるかな…」
聡「！」
ひ「聡太郎と一緒に頑張りたい…だめ？」
聡「だめじゃない」にこにこ

嬉しかったらしいです。


＊

ひ「聡太郎！久しぶり！元気にしてた？」
聡「うん」
ひ「テストやっと終わってさ、これでまた一緒の電車に乗れるね」
聡「…そっか、テストか」
ひ「うん？」
聡「いや、なんでもない」
ひ「あっ、俺がいない間平気だった？また痴漢されてない？」
聡「…」
ひ「…ごめんね」
聡「なんでひかるが謝るんだよ」
ひ「だって、俺…」
聡「？」
ひ「お、俺、俺ね、その…っ」
聡「うん」
ひ「…」
聡「…」
ひ「…っだぁぁぁぁ！！」
聡「！？」
ひ「なんでもないです…」

好きだから守りたい…なんてまだまだ言えない。