小ネタ | ナノ

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3rd May 2016

小ネタ



7歳
伊「今日から小学校ですね。制服、とてもお似合いです」
望「…」
伊「あっ、何故脱ぐのですか?」
望「…」
伊「あぁ!シャツにそんなにケチャップをつけて!」
望「こんなきつい服きたくない」
伊「駄目です」
望「じゃあこのマヨネーズを…」
伊「…無駄ですよ?いくらでも替えのシャツは用意してあるんですからね?」

10歳
伊「まぁ坊ちゃん、どうしたんですかその大荷物は」
望「女の子たちにもらった」
伊「あ、今日はバレンタインですもんね」
望「そうか。バレンタインか」
伊「モテモテですね、坊ちゃん。ふふ」
望「…お前は?」
伊「え?私は誰からももらっていませんよ」
望「ちがう!お前は僕にくれないのか!」
伊「私が、坊ちゃんに。バレンタインを」
望「…もういい!!!!」
伊「あぁっ、折角人様に頂いたものをそんな乱暴に扱って…!坊ちゃん!いけません!」

12歳
望「…」
伊「坊ちゃん、まだ拗ねていらっしゃるのですか」
望「拗ねてない」
伊「何がそんなに気に入らないのです。楽しいですよ。修学旅行というものは」
望「僕は繊細なんだ。見知らぬ土地を楽しむなんてそんな図太い神経は持ち合わせていない」
伊「…」
望「飛行機が嫌いだ。食べ物だって家のものが一番うまい。それに僕は枕が変わっては寝付けない」
伊「…はあ…では、御要望は?」
望「お前もついて来い」
伊「言うと思いましたがそれは無理です」

14歳
伊「坊ちゃん、失礼いたします」
望「…」
伊「シャンプーの香りが気に入らないということでしたが、こちらはいかがでしょう?」
望「…それでいい」
伊「はい。それと、新しいタオルを外に置いておきますね」
望「あぁ」
伊「では失礼いたします。ごゆっくりどうぞ」
望「伊原の分からず屋!!!」バシャン
伊「なぜ!?」
望「僕の背中を流せ!僕がお前を呼び付ける理由はそれしかないだろう!」
伊「は、はい…わかりました…」

17歳(現在)
望「ただいまハニー」ぎゅっ
伊「おかえりなさいませ」
望「いい子にしてたか?寂しくなかったか?」
伊「ええい鬱陶しい!くっつかないでください!」
望「照れるな照れるな…ん?なんだかいい匂いがする」
伊「あ、今日の夕食はビーフシチューですよ」
望「ビーフシチューか。んー…なら、ライスではなくパンにしておいてくれ」
伊「はい」
望「それと、そろそろ寒くなってきたのでセーターとマフラーを出しておいてくれないか」
伊「はい」
望「夕食のあとは一緒に風呂に入ろうな」ちゅっ
伊「…坊ちゃん」
望「ん?なんだ?」
伊「すっかり大人になって…!私は嬉しいです…!」
望「?」

ちゃんと甘えどころを見つけた坊ちゃん
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