九「今日煙草吸わねえの?」
藤「吸わない」
九「別に俺気にしないけど」
藤「匂い移ったらどうするんだ。未成年が煙草の匂いさせてたらまずいだろ」
九「あ、そか」
藤「そんなに本数吸うわけじゃないしな。別に今日くらい吸わなくてもいい」
九「やっぱり口寂しくなったりすんの」
藤「なるときもある」
九「ふーん…じゃあ、はい」
藤「なんだよ」
九「やる。さっきコンビニで買ったプリン」
藤「(いらねー…)」
九「ほら信号変わるから早く!」
藤「…」ぱく
九「うまい?」
藤「ふつう」
九「えー、絶対うまいって」
往路、車中にて精一杯のデレ(※藤城は甘いものがあんまり得意じゃありません)
*
九「なぁ見て。これ先生に似てね?」
藤「似てねぇ」
九「黒いしトゲトゲしてるし、絶対似てるって」
藤「ふざけんな。黒髪ってだけだろうが」
九「あと攻撃的な雰囲気?」
藤「俺は物腰柔らかだろ。あとこんな野暮ったくねぇ。もっとスマートだ」
九「そりゃ俺以外にはな!!」
藤「なんだ。また皆と同じように優しくされたいってか?」
九「…いや、それはいいけど…」
藤「ほらな。ドM変態野郎が」
九「ほら!そういうの!トゲトゲしい!」
藤「うるさい黙れ。そもそも俺はこいつが嫌いなんだ」
九「俺も嫌い」
藤「嫌いなものに俺を例えるとはいい根性してるなてめぇ。それは暗喩か?いやもう直喩だな」
九「あんゆ?ちょくゆ?」
藤「バカ。このバカ。バカ」
九「三回言うな!!」
藤「はー…バカの相手は疲れる…」
九「なんだよそれ。…あ、こいつは嫌いだけど先生のことは好きだから。そこ勘違いすんなよ」
藤「…はぁ…」
九「溜息つくな!」
藤「やっぱりバカじゃ足りない。大馬鹿だお前は」
ウニの話です。
*
藤「そろそろいい時間だな。出られるか」
九「おう」
藤「ちゃんと前見て歩けよ。ふらふらするなよ」
九「わかってるって…あ゛ー…目熱い…」
藤「泣きすぎだ」
九「明日腫れるかな」
藤「家帰ってちゃんと冷やせよ」
九「うん」きゅっ
藤「…なんだ」
九「へへへ」
藤「なんだって聞いてんだろうが。服が伸びる」
九「恋人ってことはさ、理由がなくても先生に触っていいってことだよな?」
藤「駄目だ」
九「は!?なんで!」
藤「俺が許可したとき以外は触るな」
九「ケチケチすんなよ」
藤「うるせぇ。俺がルールだ」
九「じゃあ今は?」
藤「好きにしろ」
九「やった!」
藤「ただし周りに怪しまれない程度でだ」
九「わかってるって!ハグとかしなきゃいいんだろ?」
藤「そういう問題じゃない。あとさっきから近ぇ」ぐい
九「ぐっ…さっき手繋いでくれたくせに!」
藤「さっきは暗い場所だったからだろ。もう外に出る」
九「じゃあおんぶしろよ」
藤「なんでだよ」
九「周りに怪しまれずにくっつく方法なんてそれぐらいしかねーだろ!」
藤「それこそ注目の的だろうが。余計な体力を使わせるな」
九「…おっさんだから?」
藤「…」ばしん
九「ってぇ!!」
藤「次その言葉を口にしたら殺す」
この間まで20代だったからね。
*
藤九小ネタつめでした。