「舐めてやるから、おいで」
 ごろりと仰向けになった虎徹に訝しげな視線を向けるも、好色な笑みを向けられてなんとなくその意味を察知する。散々高められてパンツの中は窮屈なくらいだったが、いくらなんでも恥ずかしい。
「け、結構です…」
「遠慮すんなよ。俺の為にプレゼント選んでくれた礼だ」
「それなら別のところで…」
「ごちゃごちゃ言ってねーで脱げって」
「ひ、あっ!」
 脚癖の悪い爪先で股座を刺激されて思わず声が上がる。下着がすっかり濡れそぼっていることに気付いてバーナビーが頬を赤らめた。虎徹はその様子をにやにやと眺めている。
 このままではもっとひどいことをされかねないと経験から判断したバーナビーは、虎徹の視線から隠れるように背を丸めてもそもそとパンツを下ろした。ベルトを外すのにさえ手がもつれて時間がかかる。白い臀部が露出されると虎徹はこくりと喉を鳴らした。ブーツを脱ぎ忘れたことに太腿あたりで気付いて、慌てて下ろした下着に手をかける。しかし穿き直そうとする手を虎徹が許さなかった。
「あーもうそのままでいいわ」
「えっ」
「こっちこいって、ほら」
 腕を掴まれて無理やりベッドに引っ張りあげられる。靴裏がつかないよう膝立ちになると、そのまま虎徹の上に乗るよう促された。浅黒い手が下着ごとパンツを引き下ろして、太腿あたりまで露出させられる。虎徹の眼前に金の下生えと勃ち上がった性器が曝け出され、バーナビーは羞恥に身を震わせた。
「っちょ、ほんとにやめ…」
「あーあ、かわいいな。もう濡れてる」
「あ!」
 にやにやと笑いながら虎徹がバーナビーの先端を撫でる。それは既に蜜に濡れていやらしく光っていた。
「ほら、気持ちよくしてほしいだろ?来いよ」
 よ、と自ら頭の下に枕を入れながら虎徹が目配せする。薄い唇を見せつけるように舌で湿らせて、バーナビーの視線がそこに釘付けになる様を楽しんだ。今から同じことをお前の性器にしてやる、と言い聞かせるような、勿体ぶった動きだ。虎徹の胸板を跨いだまま、バーナビーが腰を疼かせる。
「おーい、俺おじさんだからあんまり長く待たねぇぞ」
「ひゃっ…」
 羞恥に逡巡するバーナビーを促すように滑らかな臀部を片手で揉んで、自ら口をあんぐりと開けてやった。ちろちろと舌を蠢かせると、耐えられないといったようにバーナビーが視線を逸らす。いつものように虎徹から奪ってやることはせずに、飽くまでバーナビーが自分から快楽を求める様を見たがった。
「もう濡れちゃってるバニーちゃんのちんぽ、おじさんの口で気持ち良くしてやっから」
「ひ、あ、ぅ」
 臀部を揉みこむ傍ら中指でゆっくりと後ろの孔をなぞってやる。ひくりと蠢くそこを辿るだけで通過すると、重たく膨らんだ双房を指先で撫でた。バーナビーがぞくぞくと背を震わせる。
 もう、限界だ。羞恥と欲求の狭間で揺れていたバーナビーが、膝立ちのまま虎徹の顔ににじり寄る。腰を揺らめかせ、黒髪の流れる斜め上辺りに両手をついた。はあはあと呼吸を荒げながら、涙目で虎徹を見下ろす。逆光となった視界に潤んだペリドット、そして綺麗な色をした性器が揺れる。虎徹はこくりと喉を鳴らした。
「ぅ…っく、ん…」
 身を屈め、ぬる、と性器を顔面に擦り付ける。目を瞑ってしまったために、バーナビーの性器は虎徹の頬から鼻の横を掠めていった。それだけで散々高められたバーナビーの身体は敏感に快楽を感じ取る。腰を浮かせて、もう一回。今度は顎のあたりに逸れて、ざりざりとした髭の感触が裏筋を擦っていった。思わず腰が砕ける。
「ひぁあっ…!」
「バニーちゃん、ヘタクソだなぁ」
 顎のあたりをべたべたに汚されて、虎徹が笑う。手持ち無沙汰になった左手をバーナビーの内腿を揉むことで紛らわせながら、舌を伸ばして震える性器をつついてやる。
「こっちだって」
「ふっぅ…!」
 バーナビーは濡れた瞳を揺らし、シーツについていた片手を自らの性器に回した。すっかり勃ち上がったそれを腰の動きだけで虎徹の口に入れるのは難しい。竿の中ほどを保定して、恐る恐る腰を落とす。琥珀の目がバーナビーを見ている。自ら性器を支えて虎徹の唇に擦り付けるところを。
「やればできるじゃねぇか。…んむ」
「っあああ!」
 ずる、と一気に熱い咥内へ引き摺り込まれて、腰が溶けてしまいそうになった。肉厚の舌が性器に絡みついてうねうねと蠢き、咥内が陰圧となって全体を締め付ける。唾液をまぶすように竿をしゃぶられた後は、舌先で先端を抉られた。
「いやっあっあっあっ…!」
 ずるる、じゅぷ、と水音を立てて唾液ごと啜られる。堪らず上半身を崩れさせると突き出すようになった臀部をすかさず掌が愛撫した。無防備に曝された後孔につぷりと中指が潜り込み、第一関節の浅いところまでをほぐされる。反対からも同じように指が潜り込んで、両手で左右に拡げられると恥ずかしい粘膜が空気に晒されてひくりと震えた。前は熱い粘膜に包まれているのに、後ろはすうすうと外気が撫でる。おかしくなりそうだった。
「はっう…ぅ、おじ、さ…でちゃ…」


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