【06】



自己紹介も済み皆に無事に受け入れられてもらえそうでホッとした。個性的な人たちが多いけど皆とっても良い人そうだ。今は蜜璃ちゃんに私が使う個人の部屋を案内してもらっている。一人部屋にしては十分の広さで壁もコンクリートなので音なども聞こえにくそう。ベッドも備え付けのものがあり、浴槽はないけど海外の部屋みたいなトイレとシャワーが一緒になっている広めのバスルームも付いていた。ウォークインクローゼットもあるし何も不自由しなそうな部屋だった。


「そういえば名前ちゃん荷物はどうするの?あの人が居ない間に取りに行くの?」

「あーそうだった考えてなかった…向こうが仕事で居ない間にこっそり行くしかないかな…」


けど一人で行ってもしもあの変な団体の人たちに出会したらどうしよう。そもそも荷物もそれなりにあるので電車で取りに行くにしても限度があるし、業者に頼まないと運べそうにない…。


「俺が一緒に行ってやろうか?」

「宇髄さん!」


開けっぱなしにしていたドアの方を見れば宇髄さんがもたれかかっていた。


「俺軽トラ持ってるしこの通りの肉体美だからな、重いものも運べるし変な奴らが来ても対処できるぜ?」

「宇髄さんが付いていれば心配ないわ名前ちゃん!」

「でも宇髄さんも明日お仕事とかあるだろうし、迷惑じゃ…」

「迷惑だったら最初から申し出たりしないだろ。遠慮すんなって!よし、そうと決まれば行くか。」

「えっ今から!?」


部屋に入ってきたかと思えば私の手を掴みグイッと引きそのまま部屋を出る宇髄さん。急な提案に戸惑って蜜璃ちゃんを見たが行ってらっしゃ〜い!と笑顔で手を振られただけだった。


「あのっ宇髄さん!もしかしたらこんなことがあった夜だし元彼家にいるかもしれないし…!」

「とりあえず外から明かりが付いてるか見てみようぜ。まぁもし居ても俺がいれば心配いらねぇって甘露寺も言ってたろ?」


自信満々に言う笑って言うもんだから、なんだか私までそんな気がしてきて結局今から元彼と住んでいたあの家へ宇髄さんと行くことになった。


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