【05】



「派手に悲惨だったなぁ…まぁここにいる限りはそんな奴ら近付かせないから安心しろよ。」

「うむ!何かあれば力になる!遠慮なく頼ってくれ!」

「ここにいる人たちはとっても強くて頼りになるのよ!私も名前ちゃんを守るから安心してね!」

「う"う"ありがどうございまず…」

「あ〜泣かないで名前ちゃん〜!」


みんなの優しい言葉に我慢できずに泣いてしまったら蜜璃ちゃんが優しく肩を抱いてくれた。泣き止んで落ち着いたところで住人の方々がそれぞれ自己紹介してくれた。


「俺は煉獄杏寿郎!!よろしくな名前さん!!」

「声がでけェよ煉獄、あ、不死川実弥です。」


黄色と赤色の太陽みたいな髪色で声が大きかったイケメンは煉獄さん、強面のイケメンは不死川さんと名乗った。


「君が蜜璃の親友の苗字さんか、話はよく聞いていた。伊黒小芭内だ。」

「あっ!あなたが蜜璃ちゃんの彼氏さんですね!よろしくお願いします!」


蜜璃ちゃんに以前から話を聞いていた伊黒さん。ずっと片思いだと思っていたが向こうも蜜璃ちゃんを想っていて晴れて最近カップルになったと聞いたばかりだった。蜜璃ちゃんから聞いていた通り綺麗な顔立ちの男性だった。


「村田です!どうぞよろしくお願いします。」


………あれ、この黒髪サラサラの人最初からここに居た?他の人達が特徴ありすぎて彼の存在に気付いてなかった。あまりにも普通(良い意味でね!)な彼にものすごい安心感を覚えて挨拶を返した。


「そしてこの俺が派手な芸術の神、宇髄天元様だ!」

「……は?神?」

「ダメよ宇髄さん神とか言っちゃ!今そういうワードに名前ちゃん敏感だから!!」


その言葉に身震いしてしまう。なんせ今日は神だの悪魔だの言う人達に人生をめちゃめちゃにされたばかりだからね!!


「チッなんだよ、じゃあ芸術の天才で手を打ってやるよ仕方ねぇなぁ。」


謎の決めポーズをしながら宇髄さんはそう言った。とりあえず宇髄さんがものすごく自信家なのは理解した。


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