02

でも、どこから見ようと困ったような顔をするジュードくんに、私はふむ…と考える。

残念ながら、私はテイルズをこよなく愛してはいるが、ジュードくんが主人公を務めるエクシリア――――通称TOXは、残念ながら機器がない関係で未プレイなのである。そのため、ちょっとズルではあるが、某動画投稿サイトでプレイ動画をざっと見ただけ。畜生エクシリアプレイした…こほん。まあ、そんなわけで、大まかなストーリーを把握してはいても、実際にプレイしたわけじゃないからこういう細部なんて覚えてない。

……だが。今までテイルズをはじめ、いろいろなRPGをプレイしてきた私の勘から言わせて貰うと。



「ジュードくん」

「何?」

「右と左、どっちがいい?」

「え?」



突然そんなことを言い出した私に、ジュードくんは疑問符を浮かべる。
が、私がじっとずらっと並ぶ扉のほうから視線を外さずもう一度「どっち?」と聞くと、ジュードくんは怪訝そうな顔をしながらも「……左………?」と答えてくれた。

ふむ、左か。よし。



「ジュードくん、階段を上った先の、左側の部屋行ってみよっか」

「え!?さっきの右か左かって、そういうことだったの!?」

「うん」



あっさり頷くと、ジュードくんが信じられないとばかりに瞠目した。



「これでも勘は良いほうなんだよね」



珍しくあの子も褒めてくれたし。
ちょっと懐かしい記憶に微笑み、私は困惑するジュードくんの手を引いて、その扉を目指した。






人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -