待ち合わせ場所である正門に行くと見慣れた小さなオレンジ色が目に入った。


「陽日先生」

「おぅ、木ノ瀬か!どこか行くのか。」


笑顔で僕を見る陽日先生の言葉に首を横に振る。
僕の行動に一瞬、きょとん…としたかと思うと、すぐにいつもの笑顔になる。


「じゃあ、誰かと待ち合わせとかか?」

「まぁ、そんなところですね。陽日先生は?」

「俺か?実は今日、星月学園2人目の女子が転入して来るんだ!」

「知ってますよ。双子の妹ですから」


「へ…?」


僕がそう言えば、ぽかん…とした顔になる陽日先生。


「知りませんでした?」

「いや、そーいえばそんな話も聞いたような……」

「しっかりしてくださいよ…」

「すまん……」


陽日先生は、僕の言葉にぎこちない笑みを浮かべる。

時々思うけど、この人の精神年齢って何歳なんだろ…。


そんなことを考えながら、空を見る。
視界いっぱいに広がる青い空は、少しだけ眩しかった。




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