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『でも、ハンターにはなれたんだからおめでとうだよ。目標に少しでも近づけたんだよ?』
そう言うと、クラピカの表情が少し和らいだ。
「そう…だな。ありがとう、名前」
『あれ、何でありがとう?私何かしたっけ』
「いや、名前の言葉で少し肩の荷が降りたのでな」
ポカンとした私が面白かったのか、クラピカが少し吹いた。
クラピカがいう肩の荷がなんのことだかよく分からなかったけど、とりあえず頷いておいた。
「名前って鋭いのか鈍いのかよく分かんねぇよな」
「仕方ねぇよ、オッサン。それが名前の良いところでもあるんだしさ」
キルアとレオリオまで笑いだしたから、更に謎は深まった。
クエスチョン《(ヒソカの話ぶりから、クラピカは蜘蛛に相当な恨みがある。理由は恐らく復讐。…彼は五年前の事件のことを恨んでるんだ)》
〈(名前の言葉で少し落ち着いた。蜘蛛というものを聞いたりするだけで感情が高ぶる私が落ち着けたのは名前のお陰だ)〉
《(クラピカ、クロロのこと殺しちゃうのかな?あぁ、でもその前にヒソカが殺しちゃうかも)》
〈(名前はやはり不思議な少女だよ)〉
《(うーん、出来れば皆死んで欲しくないな。私、皆のこと好きだし。でも、戦ってるところ見たいんだよね…)》
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