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クラピカの目が紅くなったと思ったら、ヒソカがまいったと言って、こちらに戻ってきた。


「次の試合で頑張ることにするよ」


『…クラピカに何言ったの?』


飄々とした態度のヒソカだけど、クラピカを怒らせるようなことをしたのは明らかだ。


何より、感情が高ぶると緋色になるという目を持つクラピカが証拠だろう。


「彼に蜘蛛の情報を上げたんだ◇」


『幻影旅団の?ヒソカにまで危害が加わりそうなのに、また気まぐれ?』


「クロロと二人きりになれるかなと思って◆」


私はヒソカの行動に頭を抱えたくなったけど、ヒソカのやることに反対するつもりは元よりない。


クラピカの目が紅く染まった理由もわかったわけだし、それより深くは聞かなかった。


「名前、ヒソカと何話してたんだよ」


ヒソカから離れて、再びキルアの側に行くとそう聞かれた。


『クラピカに何言ったのか聞いたんだけど、はぐらかされた』


あながち間違っていない解答をすると、キルアは納得したようだった。


クラピカが試合を終えて、戻ってきたのを見て、一応おめでとうと声をかけた。


「ありがとう。だが、あれは私の勝ちではないからな。複雑な気分だよ」


クラピカは苦虫を噛み潰したような顔でそう言った。
 

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