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そしてキルアは悔しそうな顔から一変してニヤリと何か企むように笑った。
私は不覚にもその顔に見とれた。
「そういやさ、名前って歳の割には胸結構あるよな」
今の体勢は、キルアの上に私が乗っかっていて、キルアの腕が私の腰辺りに回っているから、必然的にキルアの腹辺りに私の胸が当たる。
『…っ//キルアの変態!』
慌ててキルアから離れようとするものの、キルアの力が強くて離れられない。
「名前ってば顔真っ赤だぜ?」
恥ずかしさが最大になった私はキルアに頭突きして抜け出した。
『キルアの馬鹿!!』
私は足速に部屋を出た。
手合わせ〈ったた〜。…にしても、柔らかかったな〉
《ほんとありえない!…あぁもうっ、何でドキドキしてるんだろ!!》
〈そういや俺、名前の照れた顔って初めて見たかも。つーか、初めて会ったときは、笑った顔と仕事の顔しか知らなかったんだよな…〉
《それにしても、キルアの勝負してた時の顔、どこかで見た気がするんだよね…何処だっけ?》
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