2
『…あの、皆さんもしかして十代ですか?』
少女は、注目している四人組の元へと近寄った。
「うん、そうだよ」
黒髪のツンツンした男の子が答えた。
多分少女とたいして変わらない歳だろう。
『良かった!誰も同じ歳くらいの人がいなくて寂しかったんだ。私、名前っていうの。12歳。よろしくね、えっと…』
少女、名前は人当たりの良い笑顔を浮かべる。
「俺、ゴンって言うんだ!12歳だよ!!」
緑の服の黒髪のツンツン頭の男の子がゴン。
元気が取り柄で、パワー系だね。
ヒソカが気に入りそうな感じだわ。
「私はクラピカ、17歳だ。」
中性的な顔立ちのクラピカ。
中々頭がキレるように見える。
正義感も強そうだね。
「俺はレオリオ、19歳。レオリオさんって呼んでくれ」
19歳!?見えない…。
この人、医者か何かなのかな?
トランクから薬の匂いがするし。
「えっ!?レオリオ、お前19歳だったのか?」
「俺はれっきとした十代だ!!」
「えぇ〜!?レオリオって19歳だったの?」
「ゴンまで…」
クラピカに続いてゴンまで驚いている。
普通はそう思うもんね、仕方ないよ。
…にしても、さっきから黙って私を見てる銀髪の子、一番厄介かも。
結構強いだろうし、裏の人間だね。
『ねぇ、君の名前は?』
私は、私も裏の人間であることを悟られないように、銀髪の子に話しかけた。
「…教えない」
やっぱり、警戒心は人一倍強いか。
ま、気長にいこう。
先は長いんだし、それに、更に興味出たから当分一緒に行動するつもりだし。
『そっか。私のこと信用した時に、また名前教えてね』
ニコリ、と微笑む。
嗚呼…、益々楽しくなりそう。
出会い《…もしもし、ヒソカ。私、気になる人が出来たから、当分君の所へは行かないかも》
〈気になる人って男かい…?〉
《そ。あの四人組だよ。中々面白そうだからさ。あ、面倒事は避けたいから、ヒソカのこと知らないフリするかも》
〈ええ?どうして?〉
《だから、ヒソカと居ると誰も近寄らないんだもん。じゃ、そういうことで。バイバイ》
〈…つまらないなぁ◇〉
[ 4/153 ][*prev] [next#]
[back]
[しおりを挟む]