3

 
男は私の行動にハッとして、ナイフを投げてきた。


私はそれをスレスレでかわして振り返る。


「おい、テメェ…」


『よーいどんで始まる訳無いじゃん?それに油断してる貴方が悪いじゃない。そうでしょ?』


木に刺さったナイフを抜き、相手に投げる。


私が投げたナイフは真っ直ぐ飛び、男の頬に傷をつけた。


「ガキが…、ナメてんじゃねぇ!!」


男が殺気をビンビンと出しながら、懲りずに向かってきた。


私はまた男の背後に回り込み、膝を蹴り、男を膝立ちにさせてから、首元に愛用のナイフを押しあてた。


『殺されたくなかったら、馬鹿なことしないでね?』


男は悔しそうな顔をしながらも、降参のポーズをとった。


「お前、何者だ…?」


不意に男が口を開き、そう尋ねてきた。


『私は名字名前。ヒソカの連れだよ。覚えておいて』


ヒソカの連れだと言えば、容易に向かって来ないだろう。


何しろ、ヒソカは良い意味でも、悪い意味でも目立ってるから。


『…今度こそ、さようなら』


首からナイフを退けて、ナイフを素早くホルダーに直す。


私は男と今度こそ別れた。




 ターゲット


《寝床探さなきゃな。一旦プレート探しは置いといて、寝る所の確保だ!》


〈名前は今頃戦ってるかな?…いや、あの子のことだから寝てるかもしれない◇〉


《いい洞窟発見!クッションになりそうなものは、っと》


〈名前は馬鹿だからね◇〉


《はっくしゅん!!…誰か私のこと噂したな?》
 

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