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「レオリオがいつまで経っても戻ってこねぇからゴンが…」
『探しに行ったんだけど、二人共戻って来ない、ってところ?』
「そうだ」
ゴンは人一倍他人想いだからやりかねない。
外の天気は悪い。
後数時間あるか無いかというところか…。
『ゴンとレオリオは今何処に居るか分かる?』
早く助け出さないと、二人共助からないだろうと思い、場所を聞いてみた。
「多分、まだ海中だろうが…」
クラピカは、きっと二人共まだそこだと言った。
本当はクラピカやキルアも助けに行きたいらしいが、二人共止められたらしい。
「名前、お前まさか助けに行こうとか思ってないよな?」
うーん、と唸っていると、キルアが私を探るように見てきた。
『違う違う。ライトでも照らせば、目印にはなるし、天気的にも助かるでしょ?ライトがなきゃ、暗くて上がって来るのは大変だもん』
ちょっと図星だったけど、馬鹿正直に言えば止められることくらい予想済みだから、否定した。
「…ダメだ。名前はどうせ助けに行くだろう」
…相手は思ったより手強かった。
「大丈夫だって。俺、ゴンならレオリオも助けて帰ってくるって信じてるから」
不意にキルアがニッ、と笑った。
「おい、そろそろ逃げないとヤバイぜ。クラピカ!」
此処に残ってる一人がそう言った。
確かにもう時間はない。
「……そうだな。ゴンならレオリオも連れて帰って来るだろう。皆、持ち場につけ!」
クラピカがそう命じた。
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