2

 
チャプン…


湯舟に浸かって、緊張を解す。


『監視カメラが数台に、沢山の舟…』


私は今日キルア達と探検した時見た、この島の様子を思い出す。


ここの宿主は、ここを出て行く準備をしていたことを偶然見かけた。


『…休息じゃなく、まだ試験中ってことか。あんまり迂闊なことは出来ないね』


ぶくぶくと湯舟に顔を浸けていく。


あー…、何か眠くなってきた。


急に強烈な眠気が襲ってきたため、瞼が重い。


『ちょっとだけ、おやすみなさい……。すー…、すー……』


私の意識は、完全に夢の中へ。


ガチャ


ドアの開く音がしたけど、私は無意識に気を張っていたためか疲れていて、イルミが風呂場に入ってきたことに気が付かなかった。


「名前、…やっぱり出てくるのが遅いと思ったら寝てるし」


『んぅー……』


「仕方ない、このままじゃ風邪引くだろうし。よいしょっ。…軽い」


イルミは寝ている名前を抱えた。


名前の軽さに少し驚きつつも、イルミは優しげな目を名前に向けていた。


「おやすみ、名前」


ちゅっ、と名前の額にキスを落とした。




 イルミ


〈無防備。ヒソカに喰われちゃっても知らないよ〉


《んー…、キルアってば、顔、真っ赤…》


〈……ふぅん。キルと仲良いんだ〉


[ 33/153 ]

[*prev] [next#]
[back]
[しおりを挟む]



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -