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72時間以内にこのトリックタワーを降りることが試験内容だった。


下へ行けるだろう道は、案外直ぐに見つかり、皆別の道に行くことになった。


「じゃあ、少しの間お別れだね」


皆がそれぞれ違うところへ立つ。


「「「せーの!」」」


ゴンの言葉に続き、掛け声を合わせて一斉に道の中へ…。


三次試験開始―。


††††††††††


『気持ち…悪い』


ただ今私は急降下中です。


道を少し進んだら、下も暗くて全く見えないところへ落ちました、いや、落ちてます。


ナイフを壁に突き刺して、速度を落としてみるものの、十分速い。


『…怖いかも』


イメージも、この急降下のせいで台なしだ。


気持ち悪く無かったら、もっと取り乱してるだろうが、残念ながら吐き気のが勝っててそれどころじゃない。


悶々とそんなことを考えていると、急に地面が見えた。


『えっ、ちょっ!うわっ!!』


地面に激突する寸前に、念で身体をガードしたからなんとかなったけど、地味に痛い…。


『お尻痛い…』


お尻を摩りながら立ち上がると、目の前には大男がいた。


「テメェが俺の相手か。言っておくが俺は相手がガキだろうと容赦しねぇ」


落ちたときからイライラしてたけど、今の発言で更にイラッときた。


『…で?試験内容は?』


ギロリ、と大男を睨んだ。


「お前はどうせ俺に殺されるんだ。だから大人しくしていればいい」


『うん。じゃあ死んだほうが負けね』


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