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「名前、起きなよ」
朝、ヒソカに起こされた。
『ん…、ひそかぁ?』
寝起きで舌ったらずになる。
ヒソカの胸に額を押し付けて、まだ寝たい、と態度で示す。
「着いたようだよ。起きないなら僕はそれでも構わないけどね」
その言葉でゆっくり起き上がる。
『おきる…』
昨日も夜遅くてまだ眠いが、そんなこと言ってられない。
特訓は移動中ずっと続けられていて、基本の纏、絶、練、発は完璧だ。
「名前」
『数字の4』
眠気覚ましに、ヒソカが念を使った。
私も凝で素早く見る。
「うん。隠をしても素早く反応出来るようになったし、オーラも綺麗だ」
『ありがとう。でもとりあえず服着て』
昨日は私の隣で、真っ裸で寝ていたようだ。
朝から目に毒だけど、ヒソカの引き締まった身体は、いつ見ても綺麗だ。
「名前、そんなに見ないでくれるかい?興奮するだろう?」
『ヒソカの身体って目の保養になるんだもん』
そう言えば、ヒソカが調子に乗ってきたから、悪態と蹴りを一発入れて部屋を出た。
『ヒソカの変態!』
「う〜ん、つれないねぇ…」
奇術師と特訓《勢いで飛び出して来たけど…、ヒソカと一緒に居れば良かったっ!こ、怖いよ〜!!》
〈名前?また怖がってんのか?〉
《キルアっ!!》
〈ちょっ、名前離れろ!抱き着くなっ!//〉
《いーやーだーっ!!》
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