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カタカタと軽快にキーボードを叩くと、ものの数秒で情報が出て来る。


流石ミルキという所だ。


「相手は財閥のNo.2だ。頭の回転が早く、カジノをよくするらしい。子供が好きでよく自宅に招いている。奥さんも子供好きらしい」


子供好き……。


だからカルト君が選ばれたんだ。


『ありがとう。じゃあ私着替えてくるね』


「うん、行ってらっしゃい。お姉様、着替え終わったら玄関まで来てね」


『はーい』


私はミルキにお礼を言い、カルト君の言葉に頷くと、イルミと一緒に部屋を出る。


今回は招待状を貰ったらしいから正面から堂々と入れるけれど、だからこそ情報を盗んだ後は注意しなければならない。


「眉間、シワ寄ってる。…大丈夫、何かあったらカルトもいるし、俺も外で待機してるから」


悶々と考えていると、イルミに眉間をちょんと突かれる。


少し痛いけど、私の不安を掻き消すような言葉をかけてくれたからそれでもいいかと思ってしまう。


『ありがとう、イルミ』


「どういたしまして」


にこっとイルミに笑いかけると、イルミは私の額にキスを落とした。




 君がいない情報収集


〈情報収集、初めてじゃないのに何でそんなに緊張してるの?〉


《情報収集はいつもヒソカと一緒だったからだよ》


〈ああ。ヒソカか〉


《うん。家の仕事は暗殺以外回って来なかったもん》


〈そっか。まあ、リラックスしてやっておいで〉
 

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