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結構本気で戦っていると、私の体力が途中で切れた。


私の欠点はすぐに体力が無くなることだ。


ふらりと倒れ込む私を支えてくれたのは、イルミだった。


「前やり合った時よりも、体力も攻撃力も格段に上がっているな」


「そうじゃな。体力は、もうちとついてもらわねばならんがな」


「名前のスピードならこれだけ持てばいいんじゃない?」


イルミに横抱きにされた私は、三人の会話を聞きながらゆっくりと目を閉じた。


自分の荒い息遣いが頭にこだまして、少し気持ち悪い。


ヒソカとはまた違う腕の中で安心する私は、気持ち悪さを無くすように意識を沈める。


あ、そういえば今日はキルアにメールも電話もしてないや。


でも、今からするには体力が足りない。


……起きたら電話で謝らなきゃ。


考えをまとめると、私は沈めていた意識をついに手放した。


……―――。


「あ、寝てる…」


イルミは起きている時よりも力を抜いて少しだけ重くなった名前を見て、そう呟く。


「部屋に寝かせてやれ」


シルバにそう言われたイルミは、名前を抱え直すと部屋を後にした。




 誕生日


《頭の中で何かが割れるような音がした》


《きっとこれは、何かの前兆…》


《本能がそう告げているの》


《……―――》
 

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