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「さあ、始まりました!!名前VSヒソカ!!注目の一戦ですっ!!」


カツカツ…と戦闘靴を鳴らして歩く私。


この戦闘靴は私の炎に耐えれる優れ物だ。


ちなみにクロロに貰いました。


「…本気だね◆」


『本気出さなきゃヒソカにヤられちゃうもん』


新しい技だそうかな…?


ヒソカなら待ってくれるし。


『ねぇ、ヒソカ。新しい技使いたいから、ちょっと待ってくれる?』


どうぞ、と目線で伝えられた私は念で具現化した紙を出す。


あらかじめ絵を描いていたそれを、炎で燃やすと、もう一人の自分が具現化された。


自分、と言っても口元はチェシャ猫のように三日月を描いていて、瞳は真っ赤だし髪は銀色に光っていて私には似ているようで似てない。


「具現化系能力、完成したんだ◆」


『元の相性は良かったからね。でも、まだ実験段階。ちなみにこの子の名前はアイビィ』


アイビィは私の隠で隠した炎を糸みたいにしたものによって私と繋がっている。


要するにマリオネットみたいに私がアイビィの原動力だけど、動いてるのはアイビィだ。


しゅるん、と黒い炎を纏ったアイビィがヒソカに攻撃を仕掛ける。


「おおっと、名前選手の新技です!容姿は少し違いますが凄く似ています!!あの美少女は誰だ!?」


アイビィが黒い炎を練り上げ、龍にする。


私は白い炎を練り上げ、龍にしてアイビィの龍の周りを覆う。


「いい、いいよ…◆」


恍惚な表情で私を見ると、ヒソカの殺気が膨れ上がる。


げ、ヒソカが本気になっちゃ勝ち目ないって!!


私は慌てて、龍をヒソカに向けた。


―ドォンッ


リングをえぐったような音が鳴り響く。


「クックック…◆後少し遅かったり、名前が僕を殺すつもりで撃ってきてたらヤバかったかも◆」


ヒソカの頭から少しと左頬、それから左腕から血が溢れている。


これで決めるつもりだった私は頬を引き攣らせた。


「ヒソカ選手無事だあーっ!!」


しかし、私が今のところ2点リードしている。


殺気は収まってるものの、今の興奮した状態で相手するのはキツイ。


『アイビィ、元に戻って!』


アイビィを元の獣の姿に戻す。


銀色の毛にダークレッドの瞳を持つ巨大な念獣は醜悪な顔をしている。


自分の姿に具現化していた分の力をアイビィの炎に回す。


アイビィがヒソカに走って行く。


しかし、ヒソカはそれを避けてアイビィの後ろに周り込むと首の後ろに蹴りを落とした。


『うあっ!!』


それと同時に私の首の後ろにも衝撃が走った。
 

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