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ヒソカ対カストロ戦の次の日、私はマチとの約束を果たすために旅団へと向かった。
勿論ヒソカはお留守番だ。
とりあえず、昨日のパフォーマンスにはさすがに頭にきたから私との試合の日までは徹底的に避けてやる、とひそかに考えている。
だからちょうど良かったのだ。
私は足取り軽く旅団のアジトへと足を踏み入れた。
『やっほー!マチいるー?』
「あれ?名前、珍しいね。マチー!!名前が呼んでるよー!!」
中に入るとシャルがいた。
シャルは驚いた顔をしながらもマチを呼んでくれる。
「どうしたんだい、今日は。ヒソカ絡みの頼みは当分聞かないよ」
『違う違う。お買い物いこっ、マチ!昨日の約束!』
ヒソカの嫌われように軽く苦笑いしながらそう返す。
マチはああ、そういえばという顔になってから、ちょっとまってなと言って奥へと消えた。
多分パクも誘うんだろうな。
「昨日マチが機嫌悪かったのって、ヒソカが絡んでたんだ」
『やっぱりマチ、機嫌悪かったんだ』
「ぴりぴりしまくってたよ、今朝までずっと。名前が来たから機嫌直ったみたいだけど」
シャルの言葉は予想通り過ぎて苦笑いしか出て来なかった。
そんなにヒソカが嫌いなのか。
今度からは出来るだけヒソカの話題とかも出さないようにしよう。
「お待たせ、名前。荷物持ちとしてシャル、アンタも来な」
えーと不満を言いつつも、結局来ることになったシャル。
メンバーはシャルを入れて、マチ、パク、シャルと…黒髪眼鏡の美少女。
私はきょとんとした顔でその美少女を見つめる。
初めて見たけど、新入りなのかな。
「あなたが名前?」
不意にぽつりと女の子から出た私の名前にこくりと頷く。
「ああ、そういえば名前は初めてだね。この子は団員ナンバー8のシズクだよ。ちょっと天然だけどいい奴だから」
「シズクです。よろしく」
『名前です。よろしく!』
ぎゅっ、とシズクに抱き着く。
おお、いい匂いだ。
すりすりと擦り寄ると、シズクが私の頭を撫でた。
「ホントだ。皆が言ってた通り可愛いね」
撫でる手がすごく優しい。
うん、シズクいい人!!
撫で方上手い人に悪い人はいないよね!!
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