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ヒソカの勝ち、という言葉に顔を上げた。


キルアが抱きしめてくれていたからか、恐怖心とかそういうのが少し薄れて落ち着いている。


『ごめんね、キルア。ありがとう』


「おう。…あ、ヒソカのほうは見ないほうが……」


その言葉は少し遅く、私はヒソカの方をばっちり見た。


腕はくっついてはいる。


両腕が凝をすれば薄っぺらな嘘が張り付いていることくらい分かったけれど、普通に見ているだけじゃ対した怪我はなさそうに見える。


キルアもそのことに気付いたのか、言いかけた言葉を飲み込んだ。


『怪我は…なさそう?キルア、私ヒソカが心配だから一応様子見に行ってくる!!またね!』


「あ、おい!!」


キルアの言葉も聞かず、私はヒソカの部屋へと走った。
 

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