3

 
いつの間に戻って来たのか、ゴンの話しの途中でキルアが話しに割って入った。


何故か顔を真っ赤にして、どこか焦っているように見える。


「余計なこと言うんじゃねえよ!」


そう言って近づいてきたキルアはゴンの頭を一発殴った。


痛い、とゴンが声をあげるがキルアは無視を決め込む。


私は訳がわからず首を傾げるばかりだ。


『ねえ、キルア。私、キルアに何かした?ゴンがキルアと何かあったのかって聞いてきたんだけど……』


仲良く?じゃれてる二人には悪いが、私は気になったことをキルアに尋ねる。


私はそんなつもりなくても、気づかない内にキルアを傷つけている可能性も否定出来ない。


少し不安になりながらキルアに尋ねると、キルアは更に焦った態度をとる。


「違っ!!別に名前が何かしたとかじゃなくて、むしろ俺のほうが…あ、いや!ホントに何でもないんだ!!」


むしろ俺のほうが…、の続きが気になるけれど、キルアが何か必死に何でもないと言い張るのに聞くのは少々無躾かと思って口を噤んだ。
 

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