5

 
「そこまでだよ◆オハヨウ、名前◆気分はどうだい?」


キルアを抱きしめ返していると、不意にヒソカの声が響いた。


私は何となくヒソカの刺々したオーラで感じとってたからあまり驚かなかったけれど、キルアは驚いたようで、私からばっと離れた。


『少し痛む位かな。ここが平地だったらもっと気分はよかった』


そう答えると、ヒソカはそれはよかったと言って私達に近づいてくる。


「それで?何で抱き合ってたのかな?」


ヒソカの殺気混じりのオーラに、首を傾げる。


キルアは冷や汗を流しながらヒソカを見つめ返していた。


「そ、れは…、その……」


『キルアは私を慰めてくれたんだよ。懐かしい夢見て、泣いちゃってたみたいでさ』


キルアの代わりに私が答えると、ヒソカは殺気を無くしてにこりと笑った。


「そうか◆…ああ、そういえばゴンの目が覚めたよ◆行かなくていいのかい?」


とまった殺気にホッとするのもつかの間、ヒソカの発言に私は反応して問いただした。


私が気絶している間にゴンが新人潰しと戦って、全治4ヶ月の怪我をおったんだとヒソカから聞いた。


ゴンってば、本当無茶ばっかりするよね。


『私もお見舞い行きたい。ね、お願い!』


「…仕方ないなあ◆お見舞い行ったらちゃんと安静にしてるんだよ?」


必死に頼んだかいあって私もゴンのお見舞いに行くことに。




 昔物語


〈名前に手は出してないだろうね?〉


〈それは…っ!!〉


〈…出したんだね◆どこまでシたのさ◆〉


〈ちげーよ!その…キスは思わずしちまったけど〉


〈ふうん。―名前、ゴンの部屋までは僕が抱えていくからね◆〉


〈は?ヒソカ、おまっ…!〉


《え、自分で歩けるよ?》


〈いいからいいから◆ね?〉


《うーん。じゃあよろしく》


〈(ヒソカの奴、ムカつく〜!)〉
 

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