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「名前っ!!」


倒れた名前を見て俺とゴンは名前の名前を叫ぶ。


ヒソカは無言でリングに近寄り、名前の身体を横抱きにして抱えると歩き出した。
 
「ヒソカ!名前は大丈夫なの?」


ゴンが暗い顔をしながらヒソカに尋ねる。


「大丈夫◆少し出血が酷いから二、三日は起きないだろうけどね◆」


ヒソカは名前を愛おしそうに見つめ、薄く切れている頬に触れる。


名前から視線を一切外さないことから、ヒソカが名前をどれだけ大切にしているかが分かる。


「じゃあ僕は名前を手当てするために名前の部屋へ行くよ◆またね、ゴン、キルア◆」


ヒソカは最後にチラリと俺とゴンを見て、名前を抱えて去って行った。


「名前、大丈夫かな。かなり出血してたけど」


「ヒソカが大丈夫っつってんだから大丈夫だろ。…ゴン、後で名前の部屋行こうぜ。んで、ゲンコツしてやろうぜ?あんな無茶な試合すんなってな」


「…!うん!」


今日の名前の無茶な戦い方。


最後の腹部に深々と刺さったナイフだけど、あれは防げたはずだ。


名前がナイフが肌を突き破る前、痛みに備えてきつく唇を噛んでいたのが証拠だろう。


それに、名前の念を使った戦いはヒソカの言う通り俺達よりも、あのビスマルクよりも強いだろうから。


だから、あんなに深手をおった名前が不思議で、そして心配だった。


名前が死んじまうんじゃないかってね。
 

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